熱い一週間が終わった。バンクーバー五輪の最大の見どころだと言っても過言ではないフィギア女子の熱い演技に魅了された方も多かったのではないだろうか。SPが終わった時点で2位とはいえ苦手のSPを完璧にこなし、今までにない小差で終わった真央ちゃんの逆転を期待されていた方も多かったのでは。結果はご承知の通り。何が違ったのか。
意外に知られていないが、社会貢献活動にも力を入れている。ハイチ地震の被災者に寄付したり、若いスケーターの育成・強化にも賞金を惜しみなく使っている。このような広い視野が絶対的見地を生み出しているかもしれない。
キムヨナの精神力の強さの根源には、このような絶対的見地から自分が最高のパフォーマンスを発揮するという絶対的な信念があるのだろう。キムヨナにとってのライバルは自分自身ということになるのだろう。
私たちは、信念というと、力が体中にあふれ、何でも誰でも打ち克ってみせるというような状態を思いがちである。しかし、これは「負けてなるものか」という対象があっての信念である。この場合、対象とする相手が強すぎたら自信はすぐに崩れてしまい、能力を出しきれないことも多い。
本当の信念とは、安定した心の状態、とらわれない心のことであり、絶対的なものである。この様な状態の時にこそ、持てる力を十二分に発揮することができるのであろう。
戦いの場は今度は世界選手権に移る。今回の素晴らしい演技に拍手を送ると同時に技だけではなく心の成長も果たした華麗なる演技を期待したい。そして、「キス&クライ」が「キス&ジョイ」になるように願いたい。
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2010.03.20
2015.12.13
松本 真治
有限会社ワースプランニング 代表取締役
人材・組織開発コンサルタント。 人材・組織の潜在力を引き出すアセスメント(サーベイ)の企画/開発/運用から本質的課題を抽出し、課題解決のための最適なソリューション(研修・教育プログラム)の設計/運営までのコンサルティング・サービスを展開中。 人/組織が本来持ち備えている力(潜在力)を引き出し、人/組織が自律的で持続的な成長を遂げていく支援をさせていただいています。