安倍首相の表情に注目

2007.09.14

経営・マネジメント

安倍首相の表情に注目

槇本 健吾
株式会社インサイト・コンサルティング 常務取締役 COO(最高業務執行責任者)

安倍首相の突然の辞任劇は、モチベーションが多様化する中で、その点を意識した効果的なコミュニケーションがリーダーには求められることを痛感させるものとなった。 しかし、多様なモチベーションを意識した効果的なコミュニケーションとはいかにして実現できるのであろうか?

ではどうすれば,心からほほえむことができるだろうか。

Out of the abundance of the heart the mouth speaks. The good man out of his good treasure sends out good things, whereas the wicked man out of his wicked treasure sends out wicked things.
(心に満ちあふれているものの中から口は語るからです。善良な人は自分の良い宝の中から良いものを出し,邪悪な人は自分の邪悪な宝の中から邪悪なものを出します)という格言がある。

笑顔は言葉によらないコミュニケーションの手段であるということを思い出してほしい。

「心に満ちあふれているものの中から」口が語ること,そして「良いもの」は「良い宝」の中から出てくることを考えるならば,心からほほえむかぎは,わたしたちの考えや感情にあるということがはっきり分かるだろう。

確かに,心の中にあるものは,遅かれ早かれ言葉や行動に表われるだけでなく,顔の表情にも表われるものである。

したがって,いつも積極的にものを考えるよう努力し続ける必要があるのだ。

相手のことをどう考えているかは顔の表情に大きく影響する。

だからこそ,家族や隣人や親しい友人の良い特質に注目するように意識すべきである。そうすれば,ほほえむのがずっと容易になるだろう。

それは心からの笑顔となるのである。
なぜなら,その笑顔の背後には,善良さ,憐れみ,また親切な思いで満ちた心があるからである。
わたしたちが明るい目をしていれば,他の人たちはその笑顔が真心から出たものであることに気づくだろう。
「いい顔をしている」という言葉をきくことがあるが、正に心にあるものが表情に出る時に周囲は、「いい顔をしている」と感じるのである。

しかし,背景や環境のために,ほほえむことを人一倍難しく感じる人たちがいることも認めなければならない。

隣人に対して好意を抱いていても,ただ慣れていないためにほほえみかけることができないのである。

海外の文献によればこんな点が指摘されている。

Japanese men are traditionally expected to keep perfect composure and to maintain silence at all times.Therefore, many of them are not accustomed to smiling at those who are considered strangers.
(日本の男性は伝統的にどんな時でも落ち着きと沈黙を守ることが期待されている。そのため,日本の男性の多くは,見知らぬ人に向かってほほえむことに慣れていない。)
安倍首相を彷彿とさせる言葉ではないだろか。

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槇本 健吾

株式会社インサイト・コンサルティング 常務取締役 COO(最高業務執行責任者)

個人と組織の成長を実現するために、真に効果的な人材育成のあり方を追求しています。国際競争力を併せ持つ能力開発を志ます。そのためには多様性を強みに昇華させることが肝要と心得ます。

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