ミツバチ不足問題から考える人間のエゴとは

2009.06.30

経営・マネジメント

ミツバチ不足問題から考える人間のエゴとは

井上 卓哉

「これがなくなったら、人間が生きていけいない」というものは何かと問われたら、あなたは何と答えるだろうか?かのアインシュタインは、「もし、ハチが地球上からいなくなると、人間は4年以上生きられない」と予言した。

給バランスの調整といった視点ではこの問題に対処できているとは言えない。仮

に健全なミツバチを調達してきたとしても、人間世界の経済理論に組み込まれれ

ば、過労によるストレスを抱えることは時間の問題である。ハチと人間の共存の

歴史は、紀元前6,000年前にまで遡ると言われるが、ついに我々人間はハチから

三行半を突き付けられたのだ。人間にとって必要な商業農産物の量から逆算した

勝手都合な理論通りには、ハチは働いてくれない。この兆しを真摯に受け止めハ

チとの共存を望むのであれば、私たちは「経済合理性や収益の最大化」という大

名目を放棄しないといけないのだろう。

サステナビリティと言う言葉が注目され、エコブーム・環境意識の高まりを日

常生活の中でも実感する機会が増えている昨今ではある。しかし、人間世界の合

理性や都合を前提とした自己満足な取り組みをしているようでは、我々人間こそ

がその種の存続が危ぶまれることになる。人間たちの「問題設定」能力に、ミツ

バチが命をかけて疑問を呈しているのではないだろうか。

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