ようやく策定されたECMのための共通言語 CMIS(3/3)

2009.06.15

IT・WEB

ようやく策定されたECMのための共通言語 CMIS(3/3)

石井 昭紀

かなり間があいてしまいましたが、今回は、カスタムタイプの定義、クエリ、サービスの概要を紹介します。

文書タイプのサブタイプを定義するために、追加で以下が定義されています。

・Fileable フォルダに格納できるかどうかを判別するフラグ。関連の場合はFalse。
・Versionable バージョン管理の対象かどうかを判別するフラグ。
・ContentStreamAllowed ContentStreamを持てるかどうかを表現する。"持てない""持てる""必須"の3段階。

関連タイプ向けにも追加で以下が定義されています。
・AllowedSourceTypes ソースオブジェクトとして許可されるタイプのID。
・AllowedTargetTypes ターゲットオブジェクトとして許可されるタイプのID。

さらにカスタムの属性を定義するために、各属性項目自体が持つ属性の規定があります。

・PropertyName 属性の名前。SQLクエリのカラム名としても利用。
・PropertyId リポジトリ内でユニークなID。
・DisplayName アプリケーションで表示される名前。
・Description アプリケーションによる属性の説明。使いかたなど。
・IsInherited 親タイプですでに定義されていたかどうか。
・PropertyType 属性値のタイプ。
・Cardinality 単一の値を持つか、複数の値を持つか。
・Choices オプショナルの属性で、アプリケーションが値選択式のUIを利用できるようにする。
・OpenChoice Choices利用時に自由記入を可能にする。
・Required 必須項目にする。
・DefaultValue デフォルト値を設定。
・Updatability 属性値の変更可能性。「読み取り専用」「変更可」「チェックアウト時変更可」の3つがある。
・Queryable クエリに利用できるかどうか。
・Orderable 整列可能かどうか。
・Precision 小数値向け。精度。
・MinValue 整数値向け。最小値。
・MaxValue 整数値向け。最大値。
・MaximumLength 文字列向け。最大長。
・SchemaURI XML属性向け。スキーマのURI。
・Encoding XML属性向け。エンコーディング情報。

以上の項目を組み合わせて新しいオブジェクトタイプを作成することができます。

クエリ

CMISで定義されているクエリ文法はSQL-92を下敷きにしたものになっています。また、データ操作については特に規定されておらず、読み取り専用の「リレーショナルビュー」という位置づけのものになります。

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