リーダーシップの潜在成長力を高めるには

2007.08.04

経営・マネジメント

リーダーシップの潜在成長力を高めるには

槇本 健吾
株式会社インサイト・コンサルティング 常務取締役 COO(最高業務執行責任者)

プリミティブ力を高めることが人の潜在的成長性を高めるため、肝要である。 しかし、具体的にはどのような教育プログラムを組めるのであろうか? その一例を紹介する。 本来のトピックの粒度から言えば、人材育成や人事の領域であるが、経営戦略の要素として、ヒューマンキャピタル(人的資本)やヒューマンアセット(人的資産)の観点を組み込んだ論議の延長線上で論じられるため、敢えて経営戦略のカテゴリを選択している。

グローバル人材育成をケースとしてプリミティブ力を高めるために行える教育プログラムの事例について紹介する。

以下のような教育プログラムは効果的である。

概要:カンボジアに出向き、現地の中古車再生工場(こうば)でカンボジア人技術者の指導の下、「車を作る」。
出来上がった車を現地のNPO/ボランティア団体に寄贈する。

狙い:最貧国の一つ、カンボジアで、カンボジア人から最先進国の日本人がお家芸の「ものづくり」を、日本の特産品とも言える「自動車」の解体と再組み立てをとおして学ぶ。
その過程で、自動車いじり(リストア)のノウハウだけでなく、異文化の下でのプロジェクト運営、外国語(カンボジア語)、ブログによる発信等についても学習し、かつ現地での生活をとおして異文化および途上国の現状についても学ぶ。

こうした身体ぐるみの経験を通して、いったん<日本人を解脱>して、グローバル人材化へ向けて<一皮剥く>ことを狙いとする。

背景:
カンボジア側=なんでも分解して組み立てなおすのが得意
「3台の車を分解して4台の車を作る」=カンボジアジョーク
日本側=専門分野における高度化だけではその高度な知見が無効化してしまう。

分業と協業体制前の未分化なプリミティブなものづくりの過程に参画することで「働く」ことの根源(オリジナリティ)に触れる。

先端性を高めるためにはいったん根源に立ち戻り、目的と意味を見出すことは肝要。潜在的成長性を高めるカギ

例えば、東京大学で小宮山総長自らが陣頭指揮を執り推進している「知のクラスター化計画」の狙い等もプリミティブな力を高めるという思想の延長線上で考えることができる。

高度に先端化した学問領域に横串を刺したり、産官学が協力しながら先端性を更に発展させていくためには、深堀する力(先進性・先端性を極めること)だけでなく、裾野を広げて全体像を俯瞰する力(根源力(プリミティブ力))が必要なのである。

リーダーシップの潜在成長力を高める秘訣(盲点は、先進性に過度に注目してしまい分野突化偏重に陥ること)である。

では、本題に戻して実際の教育プログラムイメージを提示する。

期間:グローバル人材育成目的:3週間/1クール(現地ベース/車の組み立て)
人数:6人/1クール(2~3社合同でも、一社独自でも可)

提供するサービス
ホテル
送迎
組み立て部材、素材としての車とその部品
組み立てインストラクター(カンボジア人)
組み立て現場の通訳(日本人)
現地案内者(日本人)
ブログ作成指導
プロセスの写真撮影
※現地までの航空代金等の交通費は別(参加各社手配)

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槇本 健吾

株式会社インサイト・コンサルティング 常務取締役 COO(最高業務執行責任者)

個人と組織の成長を実現するために、真に効果的な人材育成のあり方を追求しています。国際競争力を併せ持つ能力開発を志ます。そのためには多様性を強みに昇華させることが肝要と心得ます。

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