確証バイアスにご注意!

2009.04.24

ライフ・ソーシャル

確証バイアスにご注意!

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

UFOや宇宙人の研究家たちが集まるコンファレンスに 先日出席した、米航空宇宙局(NASA)の元宇宙飛行士、 エドガー・ミッチェルさんが、 「地球外生命体は存在する」 と断言したそうです。 (CNN.com)

エドガーさんは、1971年、アポロ14号に搭乗して
月の上を歩いた6番目の人間なんですね。

エドガーさんによれば、
地球外生命体がいるという事実は、
米国政府を始めとする各国政府が隠し続けているとのこと。

まあ、これはなかなかうまい説明だと言えます。

なぜなら、政府が巧妙に隠し続けてきているから、

「地球外生命体の存在を実証できる確たる証拠を示せない」

のだという言い訳ができるからです。

世界中にはたくさんのUFOの目撃や
宇宙人との遭遇事件が報告されています。

しかし、万人を納得させる証拠を
今のところ誰も示せていないのが現実ですね。

いくら政府とは言えども、
証拠を隠しとおせるとは思えません。

それでも、エドガー氏のように、
地球外生命体の存在を本気で信じている人が
いるのはなぜでしょうか?

それは、人は自分の考え方や信じたいことを
支える情報のみを積極的に受けいれ、反対意見を
意識的・無意識的に抹殺する心理的傾向があるからです。

この心理的傾向のことは、

「確証バイアス」

と呼ばれています。

最近売れている行動経済学関連の本では、
「確証バイアス」の説明が必ず登場しますね。

先日書いた雨男・雨女の記事、

「過度の因果関係づけにご注意」

も実は、確証バイアスの話でした。

本当に関係があるかどうかわからない
2つの現象の間に勝手に因果関係をつけて
しまうわけですから。

さて、「確証バイアス」は、
もっとベタな言い方をすれば、

人間はみな、多かれ少なかれ、
主観的に物事を判断するということ

だと言えます。

「なんだ、そんなの当たり前じゃないか!」

と思われたかもしれませんが、
物事や人々に対する偏見や固定観念を生み出し、
差別やいじめ、無実の人を有罪にしてしまう「冤罪」
のような様々な問題を引き起こす根本的な原因に、
しばしばなっているのが「確証バイアス」なのです。

だからこそ、私たちは、

・自分の考えや判断は主観的になりすぎていないか、
・自分の考えと反対の意見をろくに検証もせず、
 むげに退けていないか

という自問自答を忘れないようにすべきでしょう。

では、確証バイアスの危うさがわかる、
興味深い実験をひとつご紹介しておきましょう。

プリンストン大学のダーリーとグロスが行った実験です。

実験の協力者は、
小学校4年生のある女の子のビデオを見て、
その子の学力を判断することが求められました。

まず、ビデオの前半では、
半数の協力者に、女の子が

「劣悪な家庭環境に育った子ども」

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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