コンサルタントの信念とお客様の言葉

2009.03.11

経営・マネジメント

コンサルタントの信念とお客様の言葉

野町 直弘
調達購買コンサルタント

先日あるお客様からプロジェクトについての御礼メールをいただきました

先日あるお客さんからメールをいただきました。
このプロジェクトはサブコンとして
弊社から数名のメンバーが入っていたので、
実は私自身はこの方に数回しかお目にかかったことがなかったのですが、
プロジェクトの完了について
わざわざ御礼のメールを直接送っていただいたのです。

たいへん嬉しく思いました。

このプロジェクト自体は順風満帆とは言い難いもので、
難産の末今回完了にいたったものです。
過去にはお客様にご迷惑をおかけしたこともありました。

しかし今回いただいたメールの「有難うございました」という一言、
これでアジルのメンバーにとっても私にとっても
「お客さんのために頑張ってよかった、頑張った甲斐があった」と
感じることができたのです。

今回の件で、私がまだ駆け出しコンサルタントの時代の一つの
トピックを思い出しました。

そのプロジェクトはある企業さんの事業の分社化に伴う
オペレーション再構築のプロジェクトであり、
その中で私は物流担当となり、
新しい物流拠点および物流網の企画を担当したのです。
まだ駆け出しのコンサルである私は
物流の経験も少なく上司であったチームリーダーの指示を受けながら
作業を進めればよいと考えていました。
ところがその上司は優秀な方だったのですが、
殆ど現場のノウハウを持っていなかったのです。
またチームリーダーであったにも関わらず
殆ど客先に来ることもありませんでした。

正直言ってどうしたら良いかわからない状況。
お客さんからもいろいろ厳しいことを言われました。

私はその時開き直りました。
「とにかく自分で考える最良な方法でやっていこうと。」
まず最初にやったのは、地図作りです。
関東地方全域の地図をコピーし、大きなボードに張り付け、
お客さんの製造拠点とエンドユーザーの拠点に印をつけ、
見えるようにしました。
次は倉庫探しです。
地図で倉庫群を探し、実際に自分の車で倉庫群を見に行き、
空き倉庫があるかどうか確認をし、
いくつかの候補地域と候補倉庫をリストアップしました。
その上で、候補地域、候補倉庫を地図上にマーキングしていったのです。
次は候補地域の絞りこみ。
地図上の道路に沿った距離を図り、
実際の物量から、どの地域に倉庫を作るとどれ位の運送距離が必要なのか、
シミュレーションを行いました。
それにより候補地域を2か所に絞り込みました。
その上で、お客さんと一緒にその2か所を自分の車で訪問しました。
また候補となる倉庫について実際にお客さんをつれてアポなしで見学。
最後に地域と候補倉庫を絞り込み、
最終的な倉庫と物流網の計画を策定したのです。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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