「情緒価値」の作り方・・・ミスティガーデン

2009.02.17

営業・マーケティング

「情緒価値」の作り方・・・ミスティガーデン

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

「情緒価値」とは、 製品やサービスを利用している時、なんとなく ・心地よい ・楽しい ・ワクワクする ・癒される といった感情をもたらしてくれる特性のことです。

何らかの具体的なニーズ(問題、課題)を解決してくれる
製品・サービスの本来的な機能を

「本質価値」

と呼ぶなら、情緒価値は「付加価値」部分といえます。

もはや常套文句ですが、

「本質価値」部分での差別化が難しい

と言われている現代、「付加価値」としての
「情緒価値」を製品・サービスに与えることは、

「製品開発における重要課題」

になっていますね。

そこで今日は、
うまく情緒価値を作りこんだ例として、
身近な商品、すなわち、ある「加湿器」を
ご紹介しましょう。

この制品については、
以前簡単に紹介したことがありますが
今回はちょっと別の切り口で考えてみます!

『ミスティガーデン』

は、自然蒸発式の加湿器です。
つまり、電気が不要。

07年10月に登場したばかりのこの製品、
私も発売早々に飛びつき、今冬も使用しています。

ミスティガーデンは
特殊な不織布フィルターを使用しており、
毛細管現象によって、水分をフィルター全面に
行き渡らせることで蒸発スピードを高めています。

たまに加湿器がない乾燥した部屋で、
やむを得ずコップにくんだ水を加湿のために
置くことがありますよね。

でも、1晩おいてもコップの水はほとんど減りません。
水が空気に触れる面積が小さいので蒸発しにくいからです。

ところが、同製品は、フィルターが置かれたトレイに
一杯の水が一晩でほとんど空になります。

つまり、かなりのスピードで
水分が蒸発していることが実感できます。

同製品に限りませんが、「加湿器」の本質価値は、

「空気の乾燥しすぎを防ぐこと」

ですね。

これによって、利用者は、

・のどを痛めにくい
・カゼの予防になる
・楽器保管場所を良好なコンディションに維持できる

といったベネフィット(便益)を得ることができます。

実は、開発は宮地楽器さん。
そう、楽器店や音楽教室を運営している会社です。

そもそも、乾燥や温度によってピッチが変わってしまう
デリケートな楽器である「ピアノ」に優しい部屋にしてほしい、
という調律師の声や、乾燥している部屋だとレッスン中に
「のど」を痛めやすいという音楽教室の指導者の声を聴いて
開発されたのが、ミスティガーデンでした。

上記のようなニーズに、
従来からあった市販の超音波式、熱蒸発式の加湿器は
適していなかったそうです

おそらく、強制的に加湿するため湿度が
高くなりすぎることや、駆動音がすること、
清掃が面倒なことなどが問題だったのでしょう。

ミスティガーデンは、
自然蒸発式なのであまり大きな部屋の加湿には
向いていません。
(せいぜい6畳1部屋くらいまでのようです)

次のページ本題の「情緒価値」です。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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