温浴施設のセンターピン

2007.06.25

営業・マーケティング

温浴施設のセンターピン

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

先日起きた、渋谷の女性専用高級スパ「シエスパ」の爆発事故に よって、温浴施設には、一歩間違うと人命に関わる危険性がある ことがわかって驚きました。 どうやら、上記施設には、運営上最も重視すべき 「安全性」 に対する意識が弱かったようですね。

さて、近年、全国的に温浴施設を集客の切り札として
建設するところが増えています。

また、手ごろな値段で様々なタイプのお風呂が楽しめる
「スーパー銭湯」もあちこちに増殖中です。

こうした温浴施設、特にスーパー銭湯の

「センターピン」

は何だと思いますか?

なお、「センターピン」とは、ボーリングのピンのことです。
センターピンにボールが当たると全部のピンが倒れて
「ストライク」が取れることから、

「成功のカギ」

という意味で使います。

このセンターピンという言い回しは、
現在マスコミに叩かれて憔悴気味のグッドウィルグループ代表、
折口雅博氏の言葉です。

折口氏は、拡大欲にとち狂い、事業の「社会性」を
見失ってしまいましたが、ビジネスセンスは
すばらしいものがありました。

本題に戻しましょう。

冒頭に述べたように「安全性」は、あって当たり前。
「センターピン」ではありません。

「センターピン」とは、
繰り返し利用したくなるような独自の強みのことです。

温浴施設のセンターピンは、私の考え(仮説)では、

「休憩スペースの広さ」

が第一だと思います。

休憩スペースが食事処を兼ねているところもありますが、
飲食する・しないに関わらず、湯上りにゆっくりできる
十分なスペースがあることって、重要だと思いませんか?

私も、新しくオープンした自宅周辺のスーパー銭湯には
よく行ってみるのですが、「休憩スペース」が十分に
広いところは意外に少ないです。

そのため、ゆっくりすることができず、
そそくさと帰途につかなければなりません。

今の私たちは、昔の銭湯の時代のように
内湯がないから行くわけではないですよね。

温浴施設の広い湯船に浸かって開放感を味わい、
体だけでなく、心もさっぱりしたいから、
わざわざ外湯に行く。

なのに、湯船ばかりやたら豪華で、
入浴後のスペースを軽視しているところが、
結構多いと思います。

昨年、房総旅行の帰りに、
養老渓谷の新しい温浴施設に立ち寄ったことがあります。

総ヒノキ造りの豪華な上屋。
お風呂の種類はあまり多くありませんでしたが、
天井が高く、広々としていて気持ちが良い。

しかし、食事処はあっても休憩スペースがありません。
正確には、2階に有料の個室がいくつかありましたが、
かなり高めの値段でした。

ゆっくりしたかったら、食事を頼むしかないわけです。

その時は、夕食を取ることにしたので問題はありませんでした。
でも、そうでなければさっさと帰らざるを得ません。

私は、「なんだかなあ・・・」とつぶやきながら、
ここには2度と来ることはないだろうと感じてました。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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