魚ロッケ?・・・もったいない食堂

2008.04.22

営業・マーケティング

魚ロッケ?・・・もったいない食堂

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

以前、リサイクルショップの生活創庫浜松本店では、 「野菜のリサイクル」 に取り組んでいるという話をご紹介しました。

規格よりも大きすぎたり、形が曲がっているなどの理由で、
味は変わらないのに市場には出せないため、
そのまま廃棄されてしまう野菜を生産者から引き取り、
店頭で「朝市」を開いて格安で販売しているのです。

さて、私たちの多くは野菜生産の実態を知りませんが、
安心して食べられる無農薬・有機野菜の場合には、
虫食いの跡もあったりしてさらに売りにくい。

このため、できた野菜の半分近くが
やむを得ず捨てられてしまうこともあるようです。
(もちろん自家用で消費しても使い切れない分です)

いやはや、もったいない話ですね。

こんな浮かばれない、
不揃いな野菜たちを使う家庭料理のレストランがあります。

その名もズバリ、

「もったいない食堂」

です。2005年に熊本に誕生しています。

運営会社は、97年から自然食レストランを運営してきた
地元企業の(株)ティア。

ちなみに「ティア」は、

「土と命と愛ありて」(Tuchi-Inochi-Ai)

から取っているそうです。

「もったいない食堂」の基本コンセプトは、

「日本の食を守る食堂」

です。

前述したように、
市場に出せない無農薬・有機野菜は見た目が規格外なだけ
ということで、ちぎってサラダに使うなどの工夫をしています。

これは

「もったいない野菜」

と呼んでいるそうです。

また、

「もったいない魚」

も使っています。

魚市場では「色箱」と呼ばれるものがあります。

この箱には、カレイやヒラメなどの高級魚も入っているのですが、
1種類で1箱に満たない様々な魚が寄せ集められているもの。

この「色箱」、1箱数百円の値しかつかないのだそうです。
びっくりですね。

もったいない食堂ではこうした魚たちも有効活用すべく
仕入れています。

さらに、ひと山いくらで安く売られている「豆アジ」。

10-15センチほどの真アジのことですが、
小さいため養殖用として利用されているものの、
人が普通に食べてももちろんおいしい。

そこで、もったいない食堂では、
これをたたき身にしてコロッケとしてメニュー化。

「魚ロッケ」(ギョロッケ)

です。

もったいない食堂は、
開店から2年間は赤字だったそうです。

しかし、今は健康的で安心して食べられる、
肩肘張らない家庭料理のお店として
地元の人たちの支持を受け繁盛しています。

規格から外れている、しかし安全で安心して
食べられる食材を使うレストランは、ティアに限らず
全国あちこちにありますよね。

最近の消費者の最大関心事の一つが、
食についての不安や懸念ですから、
こうしたLOHAS的な店は今後ますます増えるでしょうね。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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