「関心を持つこと」が大切!~無関心派の増殖の脅威~

2008.04.13

組織・人材

「関心を持つこと」が大切!~無関心派の増殖の脅威~

松本 真治
有限会社ワースプランニング 代表取締役

 新年度が始まり、街でも初々しい姿を見かけます。今春の新入社員は「カーリング型」と命名されました。「就職氷河期」だった数年上の会社の先輩とは異なり、今年の新入社員は「氷の上を滑走する石のごとくスムーズに就職できた」ことからきているようです。

 実は最近成果主義が強化され、リーダーは数字ばかりに関心が移り、メンバーに対する関心が希薄になっているとのことでした。現状では営業成績が維持されているようですが、反面、上司と部下の関係性はあまりよくなく、中長期的に問題視されていました。

 P(パフォーマンス)の低下はM(メンテナンス)で補えますが、Mの低下は中長期的にPを蝕んでいきます。最悪の場合、組織の崩壊にもなりかねません。

 極端な例でしょうが、最近の無差別殺人事件等の犯人は、リアルな世界における人や社会に対する関心がないことが共通点としてあります。関心がないことは反抗することよりも脅威なのです。

 企業や社会が発展していく第一歩は「関心を持つこと」であり、その背景として「人間愛」があるような気がします。「人間愛」があると、関心を持った時点で行動せずにはいられなくなるからです。

 ここでいう「人間愛」は、相手の幸せを願いその喜びを我が悦びとする奉仕の精神を持って取り組むこと、ひたすら愛することに徹し決して見返りを求めないことです。他者の立場に立ち、相手の痛みがわかる人権の視点こそ「人間愛」の原点であると思います。

 渡邉美樹氏が「無人島ウィー」の中で書かれています。「人は皆優しい存在です。しかし、関心を持たないために、ときに人は冷酷な存在になれるのです。」

 マザーテレサは「愛の反対は、憎しみではなく、無関心である。」と語りました。この言葉の真意を改めて考える必要があるように思えます。

※360度サーベイは「関心を持つこと」を促す有効なツールです。文中の「チームリーダーシップ・サーベイ」の概要についてはこちらをご参照ください。

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松本 真治

松本 真治

有限会社ワースプランニング 代表取締役

人材・組織開発コンサルタント。 人材・組織の潜在力を引き出すアセスメント(サーベイ)の企画/開発/運用から本質的課題を抽出し、課題解決のための最適なソリューション(研修・教育プログラム)の設計/運営までのコンサルティング・サービスを展開中。 人/組織が本来持ち備えている力(潜在力)を引き出し、人/組織が自律的で持続的な成長を遂げていく支援をさせていただいています。

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