歴史や価値とともに変化する「お値段」⑱ ── 電気洗濯機のお値段

画像: Washing machine. Metallic surface. Vector 3d illustration

2019.08.26

ライフ・ソーシャル

歴史や価値とともに変化する「お値段」⑱ ── 電気洗濯機のお値段

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ものやサービスの値段は時代によって変わるものです。 「高い」「安い」の基準になっている貨幣の価値も時代によって大きく変わります。 さまざまな分野のものやサービスの「お値段」を比較してみましょう。

【記事元】
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家族の多い家庭では洗濯物があっという間にたまるため、洗濯機もフル稼働ですが、夏は干したものがすぐに乾くので助かりますね。
今は洗いからすすぎ、脱水、さらには乾燥まで、全自動式洗濯機で完了させてしまっている家庭も多くなっていますが、昔はタライと洗濯板を使ってゴシゴシ手洗いするしかありませんでした。
大家族が多かった時代だけに、昔の洗濯は家事の中でも大変な労働でした。今回は、電気洗濯機のお値段の変遷を見てみましょう。

国産の電気洗濯機が発売され始めたのは、太平洋戦争後のこと。つまり、日本人がタライと洗濯板から解放されてまだ70年程度しかたっていないことになります。

終戦直後、アメリカのGEエレクトリック社の電気洗濯機をまねて日立製作所が電気洗濯機の開発に着手し、試作品が完成したのが昭和22(1947)年のことでした。ところが、衣類の布が内部の回転翼に巻き込まれてしまうトラブルが発生し、あえなく失敗に終わります。

試作を重ねた後に、ようやく国産の電気洗濯機「SM-A1」が誕生したのは、昭和27(1952)年のこと。当時は脱水槽などなく、洗濯機の外側に電動のローラー式の絞り機がついていて、そこに衣類を挟んで脱水していました。この頃には、ほかのメーカーでも電気洗濯機の開発に成功していましたが、本格的に市場に認知されるようになったのは、朝鮮戦争が終わってからのことです。

洗濯機 ── 機能とお値段の変遷

この「SM-A1」のお値段は5万3900円。当時の高卒初任給が8000円で、大卒でも1万9000円程度の時代です。
いつものようにかけそばの値段を基準にしてかんたんに計算してみると、電気洗濯機のお値段はすくなくとも50万円以上〜95万円ほどになります。これほどの高値ゆえ、洗濯機を自ら開発した技術者ですら、買うことができなかったという話も今に伝わっています。当時は、まだまだ高嶺の花でしたが、洗濯が重労働であったことから大変な人気を集めました。

その後、技術革新と量産化によってたちまちお値段は下がり、一般家庭に普及していきます。そのため、昭和28(1953)年は「家庭電化元年」とも言われたほどです。

給与水準などとも関係していますから単純な比較はできませんが、以下、技術革新による機能の向上とお値段の変化をざっと列記してみましょう。新しい機能がついた機種は当然のことその時代でも高いお値段がつくのですが、ここでは普及品のお値段を上げておきます。どんな商品でもその傾向がありますが、いったん広く普及すると、次々に開発される新しい機能が加えられて、逆に値段が上がっていくこともあります。

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