「鉄道マニアは好きじゃない」JR九州の会長は観光列車をどう成功に結びつけた?

2018.11.14

経営・マネジメント

「鉄道マニアは好きじゃない」JR九州の会長は観光列車をどう成功に結びつけた?

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文化放送・The News Masters TOKYO・マスターズインタビュー。 今回のインタビュー相手は、JR九州 代表取締役会長の唐池恒二さん。 国鉄解体後のJR九州は、赤字体質だったため社長も含めて全社員が危機感を覚えていた。 その危機感がバネとなり、鉄道業の改革や、鉄道以外の業種にも挑戦したことで、2011年には九州新幹線の開業、2016年には上場を果たした。 夢を描き、上を見続けてきた唐池会長の信念とは…、パーソナリティ・タケ小山が聞く。

JR九州と他との違いとは?「観光列車は物語を語れ!」

一般には観光列車だが、「ななつ星」を始めとした列車をJR九州では「デザイン&ストーリー列車」と呼ぶ。

全部で12本あり、ネーミングは唐池会長、デザインは水戸岡鋭治氏がすべて手がけている。

他の列車と違うのは、一つ一つに素敵なデザインがあるということと、一つ一つに物語が付随していること。加えて、地元の素材をふんだんに使っていること。

だから、「自分たちの列車」といった意識が芽生え、地元の人が愛着を持って応援してくれる。列車を通じて、地域と乗客とJR九州がコミュニケーションをとっている。

これがJR九州のデザイン&ストーリー列車の成功の素なのだ。

「その秘密は子ども」と唱える唐池会長。「どういうことですか?」とタケが訊く。

それを受けて、「私は、鉄道があんまり好きじゃないんです。さらに言うと、鉄道マニアも好きじゃない」と仰天発言が飛び出した。

JR九州の社内にはもちろん鉄道マニアもいれば、鉄道マニア向けの施策もある。記念乗車券はマニアの人が買いに来て、九州で発売すると、だいたい1000枚は売れる。

言い換えれば1000枚しか売れない。仮に列車の座席が30なら、30日ちょっとで飽きられてしまう。

だからこそ「デザイン&ストーリー列車」もマニアを無視して作る。それは、女性や家族や子どもをターゲットに、どう喜んでもらえるかという発想でやっていくからであり、だからこそ大きな成功につながったのだ。

唐池会長の信念

唐池会長は9月に「感動経営~世界一の豪華列車『ななつ星』トップが明かす49の心得」をダイヤモンド社から出版。

そこで語られている「信念」についてタケが迫った。

タケ:
企業経営で一番大事なことは?

唐池:
"誠実"だと思いますね。これまで多くの一流企業、大企業が経営に行き詰ってきました。産地の偽装や不具合のトラブル...それが破たんの原因なのかというと、そうではない。その後の対応がおかしかった。

事件や事故はどうしても起きてしまう。だが、それをしっかり解決すれば問題は収束する。

ところが、隠ぺいをしたり、ウソをついて発表したりすると、会社の信用がなくなる。一番怖いのは、会社の信用がなくなることなのだ。

タケ:
信念は何ですか?

唐池:
キーワードは『夢・気・感動』です。

タケ:
感動とは?

唐池:
トップの人はベースに感動があり、凡人が気付かないようなことに気付きます。感動する人こそ、人に感動を与えることができる人なのです。

唐池会長が、日本の企業で一番の感動商品だと思うものは、ソニーのウォークマンだという。当時のカセットレコーダーは録音も再生もできた。

ところが、ウォークマンは再生しかできないが、持ち歩けるほど小型化した。ソニーのトップの人が「こういうのが欲しい」と言ったから生まれ、そしてそれがヒットした。

「"気付き"から"感動"して、"感動するもの"を作っていく」

良い仕事は、誰かを感動させる。料理人は感動させたいと食材を選び、調理に工夫を重ね、食器を選んで提供する。

役者も感動させたいと演技力を磨く。上司と部下の関係も同じで、上司は夢を与えてついてこさせ、部下は上司を「感動させたい」と思い仕事をする。感動は循環していく。

自分は、夢を貰い、そして人に与えられているだろうか?

自分の職場は「気」に満ちた環境だろうか?さらに、自分は気付きから感動できるものを作っているだろうか?

タケもスタッフも、仕事の一挙手一投足について改めて考えさせられ収録を終えた。

(前編:「さがせ100万円、みつけろ10万円」企業体質を変えるJR九州会長の言葉 https://www.fnn.jp/posts/00383200HDK

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