職場のウェルビーイングを考える (4) - フェアな組織であること

画像: おおばやしあや

2016.01.06

組織・人材

職場のウェルビーイングを考える (4) - フェアな組織であること

おおばやし あや
SAI social change and inclusion 代表

組織を鉄骨とするならば、その中で動く人に対して適切な距離感が必要です。精神的距離が近すぎると、偏った哲学を強制したり、プライベートに踏み込みすぎて従業員の心身が病む、または遠すぎれば、貢献のしがいのない無味乾燥な職場だという事態にもなりかねません。今回から、その適切な距離感を掴むため「フェアである」考え方について提唱します。

関連記事:職場のウェルビーイングを考える (1) - 人を活かし、組織も活かす / (2) - 「今、できること」に焦点を当てる / (3) - 実践編:自己表現の機会を / (5) - スイミーで考える「犠牲にならない」フェアな社員とは

組織と人の距離感、フェアさ

これまで、健康や豊かさの指標ウェルビーイングの概念と、プロでなくても取り組めるメンタルケアも含む会社組織の体質改善、また実行のキーワードを紹介させて頂きました。

このテーマは色々な問題に関わっていますので、派生する主題について色々と書かせて頂ければと思っております。

前回、社員の心の問題という繊細なトピックで会社の立ち位置を考える場合、「労働者の権利を守る」というところで線引きをしてはと提案させて頂きました。

社会であれ企業であれ、しっかり作られた鉄骨を組織だとすれば、その空間の中で安心して自由に人が動き、もしくは外部とかかわりながら、増築や改修をできるだけの適切な距離感が必要です。

精神的距離が近すぎると、重労働や偏った哲学を強制したり、えこひいきが発生する、プライベートに踏み込みすぎて従業員の心身が病む、または遠すぎれば、何も貢献のしがいのない、無味乾燥な職場だという事態にもなりかねません。

これは、一言でいえば、企業と従業員の関係がフェア(公正)である、両者のバランスが共栄共存のゾーンにある、ということができるかと思います。


平等とフェア(公正)を理解すること

平等と公正、equalityとfairは社会福祉ではほぼ同じ意味になるのですが、一般社会では平等という言葉はやや偏って受け取られているように思いますので、少し説明をさせてください。

平等という言葉は「かたよりや差別がなく、みな等しいこと」という意味を持ちますが、社会福祉において、例えばある人Aさんと、身体に何らかのハンディを持つBさんを「全く同じように」扱うことは、平等ではありません

図のように、「結果が等しくなるように調整されること」つまりBさんはより多くのサポートが受けられることが社会における平等です。

生まれや事件、病気、事故、その他の状況、自分の力ではどうにもならないことは世の中にたくさんあります。しかしそれでも「人類は皆平等である」といわれることの真意は、どこに生まれたどんな人でも、起業家貧乏の私とビル・ゲイツでも、一人が持っている基本的人権の内容は誰もが同じだ、ということです。変えようのないことはさておき、今の(他の比べ差のある)状況に社会福祉をプラスすることで、結果をより標準に近づけようとすることはできる。

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おおばやし あや

SAI social change and inclusion 代表

フィンランド在住、起業家。約7年の会社勤めの後、フィンランドでソーシャルサービス(福祉の一環)を学び、「人が自分の持つ才能や魅力、創造性に気づき、より力強く生きられること」をテーマに、ささやかながらNPOと事業を立ち上げ、組織向け「個と全を活かす」コミュニケ―ションツールの開発と、研修やワークショップをメインに、フィンランド、日本などで活動しています。

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