なぜ、Z会は「東大合格者数日本一」なのか? 4

2007.10.31

経営・マネジメント

なぜ、Z会は「東大合格者数日本一」なのか? 4

INSIGHT NOW! 編集部
クイックウィンズ株式会社

Z会といえば大学受験のための通信教育の老舗。東大・京大合格者のうち、実に毎年そのほぼ半数がZ会出身者と、日本のトップ大学に関して驚異的な合格者占有率を誇る。圧倒的な実績を持つ通信添削システムは一体、どのようにして開発されたのだろうか。そしてなぜ、長年にわたって東大合格者の約半数もがZ会ユーザーなのだろう。同社四代目社長・加藤文夫様にZ会の秘密を教えていただいた。(インタビュー&構成 by竹林篤実)

第四回「教えたいがZ会のテーマ、これまでも、いつまでも」


■儲けちゃいけない教室事業

 「決して儲けてはならない。ある意味破天荒なテーマを掲げてスタートした教室事業の狙いは、面と向かって子どもたちと学ぶ機会を設けることだったのではないでしょうか」。

 そもそもZ会は添削をやりたくてスタートしたわけではない。創業者がハンディを抱えていたため、ほかに子どもたちと接する手段がなかったから添削にたどり着いたのだ。できるなら子どもたちと直にふれあいながら、自分たちの教材の内容や教え方を確認したいと考えるのはごく自然な流れである。

 教室展開は添削システムをブラッシュアップするためのモニタリング機能として社内では位置づけられていたのだろう。メーカーで言うところのいわゆるアンテナショップ的なポジショニングである。

 「ところが儲けちゃいけない組織なんていってられるほど悠長な時代じゃない。私が担当になってからは独立採算制で行くぞと。給与体系は本社と同じにするけれども、ボーナスは業績に応じて出すからと宣言しました」。

  すると次の期からあっさりと利益が出たという。つまり教室事業は利益を出せない体質だったわけではなく、子どもたちの様子を見たり教材を検証するための人員にコストをかけていただけで、事業単体としてはいつでも利益を出せるだけの体制は整えられていたのだ。教室で提供される教育内容が、子どもたち引いてはその保護者たちから十分に支持されていたからこその結果である。子どもたちと非対面で進める通信教育で培ってきたノウハウは、子どもたちの反応をダイレクトに掴める対面授業なら当然、より効果的に活用できたのだ。

 
 また今後の展開を考える上でも対面授業で得られるノウハウは極めて重要な要素となっているようだ。「インターネットを使えば音声も画像も文字データも、さらには映像もすべて送ることができるようになります。その上、リアルタイムな双方向性も実現されている。教室でやっていることをネット上で展開できるわけです」。その延長線上でZ会がいま開発を急いでいるのが「いわゆるWeb2.0時代にふさわしいe-Learning、これを我々は『ソリューション』と呼んでいます」と加藤社長は次の展開を語る。

■あくまでも「教えたい」にこだわりたい

 
『ソリューション』とは何か。そもそもZ会が提供している価値は、添削システムそのものではない。顧客にとっての価値とは、志望校に合格することにある。顧客である子どもたちが置かれている環境は一人ひとり違う。それをこれまでは通信添削というある意味、地域性を問わない最大公約数的な手段でサポートしてきたわけだ。

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