「賭博粉飾国家・日本」の寄付市場とは、いかほどか?

2009.08.21

営業・マーケティング

「賭博粉飾国家・日本」の寄付市場とは、いかほどか?

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

サマージャンボ宝くじの売り場には、今年も、長い列ができていた。射幸心を煽る広告はダメだという規制があるにもかかわらず、宝くじの広告だけは、いつも治外法権である。実は、日本の公営ギャンブルの搾取率は、世界一高い。どうやら、日本は、「賭博粉飾国家」である。

競馬・・・競馬法の下、農林水産省と地方自治体の既得権益。
パチンコ・・・風営法の下、警察庁の既得権益。
競艇・・・モーターボート競争法の下、国土交通省の既得権益。
競輪・・・自転車競技法の下、経済産業省の既得権益。
サッカーくじ・・・スポーツ振興投票実施法の下、文部科学省の既得権益。
宝くじ・・・当選金付証票法の下、総務省の既得権益。

上記のように公然たる賭博は、国家の法律の下、各庁省の既得権益となっている。競馬や競艇の広告費って、結局、国や地方自治体の費用で賄われている。その広告や販促の打ち合わせは、地方自治体の公務員が行っている。広告代理店は、れっきとした行政機関に対して、射幸心を煽る広告をこうしましょうと提案しているわけである。

公営ギャンブルは、法律の下の国民的レジャーということらしい。そういう大義の下、公務員の方々が、西田敏行さんを三波春夫さんに見立てて、パァッと行きましょうなんてCMに決定を下しているのである。それは、ほんとにレジャーというほど、軽いものなのか。決してそうではない。数字だけを捉えてみると、ひどい搾取状況がわかる。

このあたりの日本の特殊事情は、「賭博粉飾国家」という命名者でもある日垣隆著の『世間のウソ』(新潮新書)、『裁判官に気をつけろ』(角川書店)に書かれている。そこから、興味深い数字を引用させていただく。
ギャンブラーにとって、損益を考える上で、最も肝要な指標は、「1万円を賭けるごとに負ける平均額」である。その比較は、こうだ・・・。
ルーレット(米国)・・・500円~800円
バカラ・・・67円または117円
スロットマシン(米国)・・・420円
日本の競馬・・・2500円
日本の宝くじ・・・5200円

※谷岡一郎「ツキの法則」PHP新書

日本国という胴元が、これだけ暴利をむさぼれるっておかしくないか。世界標準から見ても、非常に特殊で、異常な搾取率である。これでは、国家から見たら、

国民というより、ネギを背負ったカモだ。

競輪・競馬・競艇・オートレースの4競技の2007年、年間売上の合計は約5兆900億円。映画・音楽業界全体の売上(07年・約5300億円)と比べると10倍近くの市場規模である。ちなみに、宝くじの2008年度の売上高は、1兆419億円。この内、4千億円近くの利益が、販売元である総務省管轄の地方自治体の収入となっている。
税収が足りない自治体にとっては、素晴らしい集金装置なのである。国民は、税金も地道に払いながら、、、そのお金で射幸心を煽られながら・・・・宝くじを買って、、、、その買った金額の40パーセントは、胴元である国や自治体に吸い上げられているのだ。そして、吸い上げられたお金の使い道は、私たち国民には、使途不明である。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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