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「目標」と「目的」の違い

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
村山 昇/人事/組織
3.5
159,083
2009年4月27日 12:56

【ぶれない仕事観シリーズ】目標は他から与えられることが十分ありえるが、目的は他から与えられない。意味は自分で見出すものだからだ。

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以降8回のシリーズは、
最新の拙著『ぶれない「自分の仕事観」をつくるキーワード80』から
いくつかのキーワードを抜き出し紹介していく。きょうはその1回目。

さて、日ごろの仕事現場で、私たちがよく口にする言葉:
「目標」と「目的」――――

この両者の違いは何だろうか?


まず、目標とは単に目指すべき方向や状態(定性的・定量的に表される)をいう。
そして、目的はそこに意味や意義が付加されたものである。
それを簡単に表せば:

目的=目標+意味

ここで、次の有名なビジネス訓話「三人のレンガ積み」を引用したい。

中世のとある町の建築現場で三人の男がレンガを積んでいた。
そこを通りかかった人が、男たちに「何をしているのか?」とたずねた。

一人めの男は「レンガを積んでいる」と答えた。
二人めの男は「食うために働いているのさ」と言った。
三番めの男は明るく顔を上げてこう答えた。
「後世に残る町の大聖堂を造っているんだ!」と。

このとき、三人の男たちにとって「目標」は共通である。
つまり、一日に何個のレンガを積むとか、工期までに自分の担当箇所を仕上げるとか。

しかし、「目的」は三人ともばらばらである。

一人めの男は、目的を持っていない。
二人めの男は、生活費を稼ぐのが目的である。
三番めの男は、歴史の一部に自分が関わり、世の役に立つことが目的となっている。

目標は他人から与えられることが十分ありえる。
しかし、目的は他人から与えられない。意味は自分で見出すものだからだ。

何十年と続く職業人生にあって、他人の命令・目標に働かされるのか、
自分の見出した意味・目的に生きるのか―――この差は大きい。

仕事の意味はどこからか降ってくるものではなく、
自分が意志を持って、目の前の仕事からつくり出すものである。

もちろんその意志を起こすには、それなりのエネルギーが要る。
しかし、それをしないで鈍よりと重く生きていくことのほうが、もっとエネルギーを奪い取られる。
―――さて、あなたはどちらの選択肢を選ぶか?

ところで、先の三人の男のその後を、私が想像するに、

一人めの男は、違う建築現場で相変わらずレンガを積んでいた。
二人めの男は、今度はレンガ積みではなく、木材切りの現場で
「カネを稼ぐためには何でもやるさ」といってノコギリを手にして働いていた。
そして三人めの男は、その真摯な働きぶりから町役場に職を得て、
「今、水道計画を練っている。あの山に水道橋を造って、町が水で困らないようにしたい!」といって働いていた。

【すべてのビジネスパーソンへの問い】
□他からの目標をこなすことだけに忙しくしていないだろうか?
□目標に自分なりの意味を加えている(=目的をつくり出すことをしている)だろうか?
□その目的は、パンを得るレベルのことだろうか、
それとも町の大聖堂をつくるレベルのことだろうか?

経営者上司人事の方々への問い】
□働き手に、もっぱら「目標」だけを課していないか?
組織が持つ事業の意味と、働き手が持つ仕事の意味を重ね合わせることの支援をしているだろうか?
□あなたの組織の目的は、パンを得るレベルのことだろうか、
それとも町の大聖堂をつくるレベルのことだろうか?


○姉妹記事:
「目標」に働かされるキャリア vs「目的」に生きるキャリア



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シリーズ: 【ぶれない仕事観をつくる】

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