本音のコンテンツマーケティング (3)フレームとコンテンツは両輪

画像: Junpei Abe

2015.08.24

営業・マーケティング

本音のコンテンツマーケティング (3)フレームとコンテンツは両輪

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

コンテンツマーケティングと言いながら、本来のコンテンツが見えず、フレームとしてのマーケティング施策に陥っている企業が少なくない。顧客の役に立つコンテンツを配信し続けるにはどうすればいいのか。

言わずもがな、マーケティングとは、仕組みや仕掛けとしてのフレーム(システム)とそのフレームに入れこむコンテンツの双方が必要となる。

たとえば、無料のユーザー参加型イベントを行う、というのがフレームで、そのイベント内で業界最新情報に触れられ、ユーザー同士の交流ができる、というのがコンテンツとなるし、新規ユーザーキャンペーンを行うのがフレームで、新規ユーザーにはもれなくノベルティをプレゼントするというのがコンテンツとなる。

メディアの仕組みを使うのであれば、定期的にあるメディアに出稿するのがフレーム、その広告に何を書くのかというのが、コンテンツである。

また、週に一回はメールマガジンを発行するというのがフレームで、お客様のビジネススキルアップに役立つ書籍を紹介するというのがコンテンツとなる。

SEO対策もひとつのフレームと言えるかもしれない。

検索したあとにいかに上位表示させ、自社サイトに誘導したあとどのようなアクションを起こしてもらうかがフレームで、実際にどのようなワードで誘導するのかがコンテンツとなる。

そしてコンテンツマーケティングというコンセプトの出現に大きな要因のひとつとなったのが、新しいWeb上の仕組みとなったSNSやソーシャルメディアであり、これがこれまでにないレベル感を持つフレームとなった。

そして、マーケティング担当者へは、毎日のように新たなフレームの提案が寄せられ、魅力的なプレゼン資料がデスクに山積みとなっていることだろう。もはや完全に、フレームだらけ、コンテンツなしに陥っている人だらけではないだろうか。

あくまでプロモーションや売りのフレームは、コンテンツ(バリュー)とのバランスにあるのだが、多くのマーケティング部門にあるのは、「フレーム」のやりすぎ、コンテンツのなさすぎだ。

営業活動にもそれは言える。

営業活動が完全にルーティンワーク(システム)となっていることが多く、日々の活動が商品の登録作業やほとんど同じ内容の商品提案、小売店の都合に合わせた商品や数量の割り振りの調整など、コンテンツについての共有や店頭でのコンテンツ訴求の問題などが語られることがもはやほとんどなくなっている営業活動も少なくない。

そうなると一層、ユーザーは店頭やメーカーからの発信に情報を求めなくなる。(というより、ないのだから仕方がない)

SNSやコミュニティでのユーザー同士のコミュニケーションから情報をとることになり、ユーザーのほうが、メーカーよりもはるかに深い洞察を持つことになる。

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