上司と部下の健全な関係

2011.01.15

組織・人材

上司と部下の健全な関係

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

あなた(部下)と上司は、どんな関係でしょうか? 「監督者/作業者」、「指導者(よきリーダー)/賢従者(よきフォロワー)」、それとも「キツネ/タヌキ」? ……最終的に部下と上司は互いに呼びよせ合っている!?

◆最終的に上司と部下は呼び寄せ合っている
 「サラリーマンでいるかぎり、上司は選べない」―――多くの会社員はこう思って(悟って? あきらめて?)います。
 ……しかし、はたしてそうでしょうか。私がいろいろな組織の、いろいろな上司-部下関係を観察するに、上司と部下は最終的に呼び寄せあっているように思えます。人は、3年、5年、10年、20年という時間をかけ、その人の内面的な境涯に応じた環境にみずからはまり込んでいくものです。

 志を掲げて高い意識で働いている部下は、優柔不断で明快な意志を持たない上司から次第に離れていき、やがて同じような目的観を強く持った上司をつかまえ、その下に行きます。
 保身でなぁなぁにやりたいと思っている部下は、やはり保身で適当にやればいいと思っている上司の下で馴れ合い関係を保とうとします(タヌキとキツネで互いを利し合っている関係性は意外と長続きする)。
 何かに怯えるように働く部下には、サディスティック(加虐的)な上司がますますサディスティックになります。意気軒昂な部下なら、さっさとそんな上司の下から抜け出してしまいますが、それができない部下も(第三者から見れば不思議ですが)世の中に多いのは事実です。
 さらに言えば、上司がいやな部下は、ついには自営業を始めてしまうのです。

 いずれにしても、部下と上司の人間関係は、仕事上の「おおいなる目的」があって、それを実現するための手段でしかない。手段に振り回されるのも、手段をうまく用いるのも、すべては自分自身の目的観・意志の強さ、勇気ある行動による。

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

フォロー フォローして村山 昇の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。