あなたが、 「新幹線のパーサー」 として働いているとします。 パーサーの主な仕事は、車内でのワゴン販売です。
徳渕さんは、そのあたりきちんと考えているということでしょう。
・お客様が出されている「買いますよ」のサインを見逃さない
次の車両に入った時、チャリチャリと小銭を探す音がしたら、
そのお客様を探します。男性客は小銭をポケットなどに直に
入れていることが多いので、何か買うために小銭を出そうと
すると音が聞こえるからですね。
・乗客の背面からワゴン販売を行う場合は、
正面から進む場合よりもゆっくり進む。
背面からだと、パーサーが通っていることに乗客が
気づきにくいから。 ですから、意識的にワゴンを押す
スピードを落とします。
(実際、正面からと、背面からのワゴン販売では、
売り上げが1.5倍も違うそうです)
・お客様の立場で考える
これは、要するにお客様のニーズを読むということです。
冒頭の緑茶はダメという言葉から、カフェインが入っていない
飲料が欲しいという、言葉の裏にある欲求を想像すること。
こうした接客のコツ、知ってみればなんでもないことですが、
大事なことは、ちゃんと
「実行できるかどうか」
なんですよね。
なお、徳渕さんは、働き始めたばかりのころは、
乗車した新幹線で何が売れたのかをメモに記録していたそうです。
(ベテランになると、自然に頭に入るのでメモしなくても
よくなるそうですが。)
徳渕さんは、次回乗車の際には、
このメモに基づいてワゴンに搭載する商品の種類、個数を
決めていたのです。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。