なぜ@cosmeは日本一の化粧品クチコミサイトになったのか4

画像: Yuichiro Haga

2014.06.01

開発秘話

なぜ@cosmeは日本一の化粧品クチコミサイトになったのか4

INSIGHT NOW! 編集部
南青山インサイト株式会社

化粧品クチコミサイトといえば@cosme(アットコスメ)。月間ページビュー数は2億PVに達し、これまでに集まったクチコミ総数は実に600万近く。寄せられる生の声は1日あたり3,000件を超え、20代~30代をメインに、美容に関心のある女性から圧倒的な支持を集めるモンスターサイトである。今年に入りヤフー、講談社と相次いで業務提携し、新たなステージを目指す同社のこれまでとこれからを聞いた。

「クチコミデータベースを価値として、メーカーさんから対価を受け取る。どうも、このモデルだと意外に限界が低いことがわかってきました。各メーカーさんは、もちろんそれなりにマーケティングコストをかけているんだけれど、詳細なクチコミデータを必要とする企画担当の人はそれほど多くないんですね」

もう一点、クチコミデータと実売データをくまなく見られるからこその発見もあった。つまりクチコミ評価の高さと実売は必ずしも比例しないということだ。

「これが実は流通の致命的な問題なんですよ。結局、棚をとるのは営業のプッシュが強かったり、メーカーからのマージンが大きい商品だったりする。最終的にお店サイドでは棚のメンテナンスコストで決めていたりする。あるいはメーカーサイドではプロダクト、プライス、プレースまできちんとセグメントしているのに、プロモーションだけマスを使ったりするので、狙ったターゲットに届いていない」

クチコミという、ユーザーの生の本音データに向き合ってきた吉松氏だからこそ見える矛盾が、日本の化粧品流通には山ほどある。ユーザーが求めている商品が店頭に揃っていないケースが多々あるわけだ。矛盾あるところ新規ビジネスの可能性ありである。

「いま急いでいるのがお店とのネットワークづくりです。これがようやく1万2千店までカバーできるようになりました。店頭へのIT支援も進めています。たとえばお店で実物を見ながら、その商品のクチコミを調べることができれば、明らかにユーザーメリットになりますよね」

実は日本の化粧品流通を支えているのは、「街の化粧品屋さん」である小売店である。そしてそうしたお店の多くには情報も届かず、さらには今後再販制度の廃止問題や後継者問題を抱えているところが多い。

「そういうお店を支援することが我々のビジネスになると考えています。メーカーさんとユーザーさんをデータでがっちりつないでいるんだから、その間にあるお店さんへもデータを使った支援ができるはず。そして、このモデルが通用するのは日本だけじゃないなと考えてたりもします」

最後の謎掛けのようなひと言に、今後のアイスタイル社の姿が暗示されている。とりあえず同社は今年に入ってヤフー、講談社と相次いで提携し、さらには中国進出も検討中である。アジアで化粧品といえば、誰もが注目しているのが日本であり、すなわち東京だ。東京からアジアへ、戦略家吉松氏率いるアイスタイルのフィールドはすでに日本を飛び出しているといえるのかもしれない。

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