■『羽根のない扇風機』
というブレイクスルー

2009.10.21

営業・マーケティング

■『羽根のない扇風機』 というブレイクスルー

小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター

『羽根のない扇風機』を知っていますか? およそ100年にわたって変化のなかった扇風機市場に衝撃を与える「お客様インサイト」とは何なのでしょうか?

■さてさて、あなたはどうですか?

 改善課題を見つけることも大切ですが、見つけた課題が本当に優先順位を高くして解決すべき課題であるかどうかの吟味も大切です。商品開発においては「お客様インサイト」の把握と、それを元にした改善をできるか否かが明暗を分けるといっても過言ではありません。しかしながら、実際にはお客様のニーズとして最も大きい課題でさえ、当たり前のように感じてしまい、つい忘れてしまったり、優先順位が下がってしまったりすることもあります。
 
 1990年代、パナソニックが画質にこだわった「画王」というブランドで、東芝が音質にこだわった「バズーカ」というブランドで、同時期にブラウン管テレビを販売しました。結果はどうだったかというと、「画王」の勝ち。
 テレビ=キレイに見たいという、お客様の根本的な欲求に応えた「画王」の勝利だったというわけです。(ネーミングもわかりやすいですね)
 もちろん、現在の液晶テレビのように、各社の画質に差がなくなってくると、「音質の差」というのも武器になるとは思いますが。

 改善し続けるとは、現状に満足しないこと。
 人はややもすると現状に満足して、既存のものや従来のやり方を当たり前のように感じ、「改善」していくことを忘れがちです。

 さて、あなたのまわりはどうでしょう?改善のためのインサイト探し、行っていますか?
 この機会に、ぜひ自分の身の回りに転がっているお客様課題を把握してみてはいかがでしょうか?そしてそれをきっかけに、ステキなブレイクスルーが起こることを期待しています。

▼まとめ▼

ブレイクスルーを起こすための3つのヒント

■1
お客様が『欲求していることを探す』
(欲求していることは、1つだけではない)
■2
それが、お客様の欲求をかなえるために最もすべきことなのか、『優先順位』をつける
(「差別化」だけを優先させないように)
■3
現状に満足せず、『追求する』
(実際、考えることまではしていても、実行まで移せていない人が多いと思われます)

※ダイソンのHPへリンク

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小野寺 洋

小野寺 洋

株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター

「効く広告」の研究とプロデュース、講演活動等を生業としています。 【略歴】 大学卒業後、出版社に入社。お客様と商品の“接点”開発に目覚める。 2005年より、株式会社JIMOSにて自社通販ノウハウを元にしたダイレクトマーケティング支援事業を行う。大手代理店にはない独自のアイディアや成功法則を武器に、広告をプロデュース。教育、食品、美容など、数多くの分野で成功を収める。 1973年佐賀県生まれ。佐賀大学理工学部卒。

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