■ユニクロ早朝セールに2000人の大行列。正直、理解できん!

2009.11.25

営業・マーケティング

■ユニクロ早朝セールに2000人の大行列。正直、理解できん!

小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター

11月21日、ユニクロに早朝から大行列が・・・。正直、並ぶ価値があったのかって思うのですが・・・。みなさん、どう思われました??

■ホントに大行列してまで並ぶ価値はあったのか?


 11月21日、約400店の「ユニクロ」で、午前6時から早朝セールが行われた。報道によれば、東京の銀座店には、開店時に2000人以上、新宿店には1200人以上、大阪の梅田店には650人以上が、それぞれ行列をつくったとのこと。通常1500円の「ヒートテック」が600円、4足で990円の「靴下」が1足10円など、目玉商品を目当てに並んだ人が多かったそうだが、これって、本当に正しい「売買」の姿なのか、ちょっと疑問に思ってしまった。

 まず、「客」としての視点からいえば、高々数百円安くなるからといって、並ぶようなことかな?と思ってしまう(並んだ人、ゴメン!)。だってさ~~、寒空のなか、数時間も待つわけで、これ、時給にしたら、いくら分の価値なんだろうって、正直、ちょっと引いてしまった。

 ところで、並ぶといえば、「ドラゴンクエスト」や、「Windows」の発売時にも、行列やカウントダウンを伴う深夜販売が恒例となっているわけだが、これらは、誰よりも先に使いたいという顧客心理がそうさせる。ユニクロの行列もドラクエの行列も、「並ぶということについて言えば、同じじゃん!」「並ぶことは、一種のお祭りだ!」という声も、一つの真理かもしれないが、決定的に違うのは、並ぶ「理由」なのである。

■小売業が安易にやってはいけない「値引き」・・・自分で首を絞める気ですか?


 具体的に、その違いとは以下のようなことである。

 ●ユニクロの行列 = 安い→欲しい→購入しよう
 ●ドラクエの行列 = 欲しい→(安い)→購入しよう

 実は、この違い、小売業やメーカーにとっては、非常に重要な意味を持つ。ドラクエの場合は、安い高いにかかわらず、「商品の魅力」によって購入意欲が喚起させられるのに対し、ヒートテックは「価格の魅力」によって購買意欲が喚起させられるからだ。
 私はここで、決してヒートテックの品質が悪いと言いたいわけではない(悪いどころか、非常に良い製品だと感じている)。しかし、多くの小売業者やメーカーは、自社の商品の良いところをしっかりアピールして、できるだけ利益を出したいにも関わらず、「価格」以外の勝負場所を失っていることに対して、はなはだ哀しく感じているのだ。

 もちろん、衣料品業界すべてが価格競争かといえば、そういうわけでもない。例えば、ワコールの脂肪を燃焼する下着「クロスウォーカー」など、他にはない独自の技術で、お客様の期待にこたえ、高価格で売れ続ける商品も存在する。また、デジタルカメラ業界でも、カシオやキャノンなど、独自の技術で差を付け、高価格を維持する企業ブランドもある。本当にメーカーが挑みたいのは、価格の勝負ではなく、お客様の満足につながる技術の違い、すなわち付加価値の勝負であるはずだ。

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小野寺 洋

小野寺 洋

株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター

「効く広告」の研究とプロデュース、講演活動等を生業としています。 【略歴】 大学卒業後、出版社に入社。お客様と商品の“接点”開発に目覚める。 2005年より、株式会社JIMOSにて自社通販ノウハウを元にしたダイレクトマーケティング支援事業を行う。大手代理店にはない独自のアイディアや成功法則を武器に、広告をプロデュース。教育、食品、美容など、数多くの分野で成功を収める。 1973年佐賀県生まれ。佐賀大学理工学部卒。

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