「職場の人間関係が悪い」は課題ではなく現象です

2013.10.06

組織・人材

「職場の人間関係が悪い」は課題ではなく現象です

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

本記事はチームビルディングの視点で、職場で日常的に起きている課題の本質について書いてみました。少しでも皆様の参考になれば幸いです。

部下が自ら考え、行動してくれるようになって欲しかった。

(ウ)チームビルディングによって先ほど挙げられた課題は解決できると思われましたか?

具体的な例を挙げます。

若手社員がカイゼン活動を行う際に、定期的に進捗を報告する機会を設けました。

すると現状の課題や分析は割と予定どおり進むのですが、解決するための対策の立案の段階になると遅れがちになってしまいました。

理由を聞くと、「いくつも案が出て有効な対策が決められない」「議論が平行線になり結論が出ない」と言う意見がでました。

目先の仕事のやり方をルールなどの決まりごとや自分の考えを元に延々と議論に時間を費やしていたようです。

そこでチームとして取り組むための心構え「他者受容や自己開示」により、フラットな状態でゴールや目標の設定、そこに向けてのビジョンなどを共有しながら取り組めば結果はついてくると思いました。

チームビルディングを原則として関わるようになれば、担当内のコミュニケーションが良くなり、活気のある職場になるのではないかと思いました。

(エ)最初に効果を感じたのはどのようなことによってですか?

カイゼン活動の打ち合わせに参加した際に、議論をしているのを観察していたところ、以前は議論が平行線をたどるような状況では上司に結論を求め、私自身も自分の考えと議論の内容を元に決めていました。

(オ)最終的にどのような効果や成果が生まれましたか?

手始めに身近な課題を解決するため、日頃の仕事で不具合を感じていることをテーマにチームとして取り組んだ施策が社内のカイゼン活動で表彰されました

テーマは全事業部から100テーマ以上エントリーされ、その中の10テーマが表彰の対象となります。私達の若手チームからは2テーマをエントリーし、2テーマともに表彰されました。

(カ)効果、成果をDo(定量的)な視点とBe(意識、モチベーション、関係性、コミットメントなど)の視点でお話していただけますか?

Doの視点の効果、成果

他責に頼るような検討がなくなりました。(自分たちで解決できる課題を見つけるようになりました)

課題や分析に時間ばかりかけず、まず行動してそこから表出した課題に取り組むようになりました。

ゴール(結果)のビジョンが明確になり共有できるようになりました。

Beの視点の効果、成果

チーム内で協働意識が芽生え、役割分担やメンバーの補完ができるようになりました。都合により検討会を欠席しても次回までにチーム内で共有し合うことができるようになりました。

次のページカイゼン施策の検証を行う際にも、メンバー内で何度も意見...

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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