入社3年、仕事が楽しい秘訣とは。

2012.07.17

開発秘話

入社3年、仕事が楽しい秘訣とは。

喜田 真弓

「石の上にも3年」、そんな諺を例にだせば、仕事はつらいもので、忍耐でがんばることが当たり前のようにも思えるが、実際、入社して3年もたつと転職を考える人は少なくないという。

それ以前からも、OpenOffice.orgのヘルプデスクは週に2件は新規のFAQを増やし、常に情報を発信していた。しかし今回は一挙に1000件という膨大な数である。チーム・プロジェクトとして取り組まなければならないことは必至で、その作業の中心となるリーダーに、谷藤は佐藤を任命した。

「経験値の高いメンバーは他にもいましたが、ぜひまとめ役を佐藤に任せてみたかったので本人に打診しました。無理強いをするのではなく、あくまでもチャレンジするかどうかは本人の選択でと思いましたので。すると佐藤は即座に“やってみます!”と。男前です(笑)。ある程度骨子がまとまるところまではアドバイスもしましたが、その後は佐藤から相談にくる以外は、進捗確認のみ報告を受け、佐藤が『自分の計画』のとおりに作業を行い、最後の承認業務まで一任しました」と谷藤。

しかし佐藤に任せて口は挟まないと言ったものの、谷藤はつねに細やかな視線を佐藤に注いだ。
「通常時間帯はサポートという主業務があります。ですから佐藤は自分の担当サポートをこなしつつ、その合間の5分とか10分の隙間時間を有効に使ってカチカチとデータを作成していました。そうかと思えば、みんなの席を走り回って現況を把握し、“これを今日中にやってください!”と、たとえ相手が自分より先輩であってもテキパキと指示を出していました。その動き回っている姿に頼もしさと勢いを感じ、ああ任せてみてよかった、と私は一人感動していました。親ばかですかね(笑)」

こうして、適切で無駄のない納期管理や、作業分担計画、時間の管理を実践した結果、当初計画の6月完成を大きく前倒して、4月17日にFAQ1000件が完成したのだった。

「私が担当したのは、質問のカテゴライズ、重複をなくすこと、納期をメンバーに振り分け作業を円滑に進めることでした。慎重に納期を設けたこと、チームメンバーに協力していただいて作業を進められたことから、前倒しで登録を行うことができました。サポートを行いながら作成、登録を行うのは大変でしたが、1000件という数字を達成した際にはやったな、という気持ちでした」と佐藤。

佐藤は、出身地である福岡で就職活動を行った。大学の専攻は外国語学部で、コンピュータの知識はなくての入社だったが、専門知識を身につけたいと、アシストに入社後は技術職を希望した。

「学生時代は、居酒屋と中学生向け模擬テストの事務のアルバイト。1ヶ月間でしたがアメリカでしたホームステイが印象に残っています。就職活動では、アシストはサポーター制度があり、先輩社員の方々から率直な話を伺えたので、IT企業ということで持っていた不安もすべて解決してから入社を決めることができました。入社してから一番辛かったのは、新人の時、検証結果に不備があり、先輩に大変な迷惑を掛けてしまったことです。その時に、検証や見直し、作業を計画的にかつ徹底的に遂行することの重要性を痛感しました」

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