日本最大規模の転職登録者を抱える、エン・ジャパンの哲学(1)

画像: はむぱんさん

2010.03.18

開発秘話

日本最大規模の転職登録者を抱える、エン・ジャパンの哲学(1)

INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社

国内最大規模の求職者データベースを持つエン・ジャパン。転職サービスをメイン事業としながらも、求職者には安易な転職を勧めず、求人企業に対しても慎重な採用を求める。ともすると自社の利益と矛盾しかねないポリシーの背景に秘められた同社の哲学を探る。

「広告で自社の欠点を、ことさらにアピールする必要はないと思います。しかし、例えば祭日が休日にならないのであれば、最初からそのことを断っておいた方が良い。入社すればわかることですから。要するに事前にどれだけ正直に情報を出せるかがポイントなんです」

企業が情報を包み隠さず出せば出すほど、求めている条件にフィットした人材が入社する確率は高まる。入社後、実際に仕事を始めてみて違和感を覚えるリスクも小さくなる。時間とコストをかけたにも拘らず、働き出してからミスマッチが判明するようでは、お互いが不幸である。

「我々は紙媒体の代理店業務に携わっていた頃から、原稿内容を何より重視していました。企業の実態をどのように表現するべきか。コピーライティングの質には徹底的にこだわった。ユーザー視点に徹した正確な情報を、可能な限り詳細に提供できているかどうかが、私たちの判断基準だったのです」

詳細情報を求められるのは、求人側だけではない。エン・ジャパン社のサイトにアクセスすればわかるが、求職者に対しても極めて詳細な情報提供が求められる。

「当社のエントリーシートは記入欄の多さで有名です。すべてを書き込むのに30分はかかるでしょう。そこまで細かな情報提供を求職者に求めるのには理由があります。このステップで求職者の真剣度を見極めるのです。面倒だけれどもきちんと書いて、自分にふさわしい仕事を求めている求職者、まじめで意欲的な人に当社はお役に立ちたい」

転職は自分の将来に関わる一大事である。そのためのエントリーシートさえまともに書けない方にはお引き取り願って構わない。エン・ジャパンがユーザーとして設定しているのは、真剣に転職を考えている人だ。もちろん求人側にとっても、そうした人物こそが望ましい。

「だから当社からのメッセージは創業以来、求職者に対しては『仕事を大切に、転職は慎重に。』、求人側には『人財を大切に、採用は慎重に。』。これを徹底しているわけです」

同社は1995年、いち早く紙媒体からネットメディアへと舵を大きく切る。時期尚早の声も出ていた中、勝算はあったのだろうか。

⇒次回「ネットで求人広告を変える。根本的に、徹底的に」へ続く(全四回)

『エン・ジャパン株式会社 関連リンク』
エン・ジャパン株式会社HP:http://corp.en-japan.com/index.html
[en]社会人の転職情報: http://employment.en-japan.com/
[en]転職コンサルタント: http://consultant.en-japan.com/
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人事トータル支援システム「FINE(ファイン)」: http://fine-enjapan.jp/

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