次世代リーダー育成PJとしての社内報制作

2007.07.26

組織・人材

次世代リーダー育成PJとしての社内報制作

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

ボトムアップからプルアップへ。組織力を高めるための方法論がドラスティックに変化しています。とはいえプルアップするためには、強力なリーダーが必要。そこで社内報制作を通じた、次世代リーダー育成法をご紹介します。

こうした力が社内報の企画作りを通して養われます。

3.コミュニケーション能力
コミュニケーションすなわち
インプット&アウトプット能力です。

インプットはさまざまな公開情報を取り込むことに加えて、
いかに人から生の情報を得られるかがポイント。
自社ユーザーやノンユーザーに対して、
あるいはパートナー企業へのインタビューを行なう。
さらに異業種で「これは」と思う企業があれば、積極的に話を聴きにいく。

インタビューを申し込む際に
「社内報制作のため」という大義名分は極めて効果的。
通常の取材を拒否している企業でも受け入れてくれる可能性があります。

優れたインタビュアーになるためには経験を積むことが何よりの王道。
経験に裏打ちされた聞き上手になることこそ
コミュニケーションの達人への第一歩です。

インプットされた情報は、
わかりやすい表現としてアウトプットされる必要があります。
すなわち記事作成です。

目標は、井上ひさし氏にならって
「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」としましょう。
これをいつも心がけることで文章力はもちろん、
わかりやすく話す力も鍛えられます。

4.社内外ネットワーク構築能力
社内外へのインタビュー、取材を通じて自然に人脈が広がることは当然として、
社内報制作者ならではの特筆すべきメリットがあります。

それは特に社外の方で、
通常ならなかなか逢えないクラスの人からの知己を得られる可能性が高いこと。

たとえばエクセレントカンパニーを取材すれば、
対応してくれる相手はそれなりのポジションにある人物となるでしょう。
そこで築かれる相手企業の幹部もしくは幹部候補生とのコミュニケーション回路は、
社内報担当者のみならず全社的にも貴重な財産となります。

一方で社内のあらゆるセクションに気軽に入っていけるのも、
社内報制作者ならではのメリットです。
そこで得られる人脈は、
次世代リーダーの将来にとってとても重要なリソースとなります。

一時、社内報などはイントラネット上で公開すれば十分だ
という意見が大勢を占めた時期がありました。
現在なら社内ブログや社内SNSの活用もありです。

加えて特定の視点から一本筋の入った編集を加えたメディアとして社内報があれば、
社内の情流はより活性化されるはず。
そこで社内報にそれなりのコストをかけるなら、
その制作過程をも活用すべきだと思います。

社内報制作を次世代リーダー育成のためのプログラムとする。
そんな視点で社内報を一度、見直されてみてはいかがでしょう。

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

竹林 篤実

コミュニケーション研究所 代表

フォロー フォローして竹林 篤実の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。