自民党惨敗!広告代理店の罪を問う!

2009.09.13

営業・マーケティング

自民党惨敗!広告代理店の罪を問う!

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

自民党は惨敗した。どんな広告を打っても、どんなネガティブキャンペーンを重ねても、その趨勢は変わらなかった。その広告を作ったのも、CM放映を仲介したのも、広告代理店である。麻生首相や自民党幹部だけが、惨敗の首謀者か?広告代理店に、罪は、ないのか?考えてみたい。

2009年9月11日中日新聞のWEBサイトに、『衆院選、他党批判は“逆効果” 6割が悪印象、ネット調査』というニュースが掲載された。要は、あの自民党のネガティブキャンペーンは、功を奏したのか、裏目だったのかの結果が数字で示されたのだ。

調査は、衆院選後の8月31日と今月1日の両日、選挙に投票した20代から60代の男女千人を対象に、インターネットを通じ、メディアが投票行動に及ぼす影響を調べたもので・・・。

それによると、45・5%の人がネガティブCMを見ており、そのうちの

63・5%が批判する政党に対して悪印象を受けた

。自民党に投票した人の33%もネガティブCMについて悪い印象を持ったと答えたとある。

わかりきった結果だとは思うが・・・。自民党のネガティブキャンペーンは、失敗だ。むしろ、マイナス。これを、何の役にも立っていないことを、連日流し続けていたわけだ。

CMは全国ネットで300万~500万円(15秒)が相場。全国紙の全面広告となると、1回で4000万~5000万円。政党の広告は、定価販売が基本というから、広告代理店にとっても、媒体社にとっても、おいしいクライアントだ。自民党は、総選挙絡みのCMだけで30億~40億円を投入したといわれている。その多くが政党助成金で賄われているということは・・・。それって、われわれ国民の税金でもあるわけだ。その40億円の税金は、あの広告をつくり→放映した広告代理店に支払われている。

好意的に考えて・・・広告代理店の優秀なマーケティングやクリエイティブの面々が、もろ手を挙げて「ネガティブキャンペーン」を薦めて、実行されたのではないと願う。

私も、長年、この業界にいる。
その者たちにとっての「団体・官公庁の仕事」は・・・こんな感じで受け止めている。
① 団体・官公庁の仕事は・・・偉い人の鶴の一声で決定されるコトが多い。
② 往々にして、その権限者には、センスがない。勉強してない。
③ なので、予算確保のために、その人の好きそうな企画をあてる。
④ 案の定、その企画は採用されて、実行される。
⑤ そして、途中の検証もなしに、予算を使い切るまで続けられる。

その例に漏れず、今回の自民党のネガティブキャンペーンも動いたのではないかと想像する。市場のナマの声やトレンド。そして、日本の文化的土壌を考えたら・・・普通のマーケッターなら、あのような企画と制作はしない。

さらに言うなら、あのCMの数々は、ネット内で流される映像であって、、、マス広告には、完全に不向きである。堂々と、お茶の間に流すという媒体計画を実行すること自体、どうかと思う。同じネガティブキャンペーンでも、マス広告に合わせた表現があるだろう。ネット用に制作されたような映像を、マスにそのまま流すとは、手抜きだと言われても仕方ない。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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