今日は、IBMが行った調査データを紹介します。世界で1700名超、日本からも68人が回答した「CMOにとっての課題」「マーケ戦略策定」「データ分析」「企業文化」とは?
結果に至ったデータは利用しているものの、その前の段階の「なぜその行動をしたのか」を分析するためのデータが手に入り分析できるはずなのに、さほどそこを進めていないのは、日本でもグローバルでも同様とのこと。
同社では、こうしたデータを取得し、個客と効果的に交流するには、顧客コミュニティを取り込んだ新しいマーケティングモデルが必要だとしています。
こうした調査データをふまえ、同社では「お客様との効果的な交流のためには、顧客コミュニティを取り込んだ新しいマーケティングモデルが必要となる」としたうえで、従来型の「企業側が閉じた環境で市長調査を行い価値提案をして商品提案をしていき、それから顧客のロイヤルティを高める」という手法をとるのではなく、顧客を中心としたコミュニティからのフィードバックや顧客とのコミュニケーションを企業活動に全体的に取り入れていくべきだとしています。
また、顧客との永続的な関係を育成するには、単にCMOが戦略を策定するだけでなく、その企業文化を市場に理解してもらい、さらに、社員がその企業文化を理解して実践する必要があります。
調査から見えてきたのは、ブランド影響力はあるが、末端の社員まで企業文化を浸透させてブランド力を維持するのは大変だという現状です。その度合いは、日本ではさらに強いようです。
価値をとらえ、成果を評価する ~ROIを通じて説明責任を果たす
評価の側面では、CMOが責任をもつ範囲は、本来ならばプロモーションだけでなく、4Pのすべてであるはずなのですが、それでもやはりプロモーションの比率が高いのが現状のようです。日本では特にプロモーションの比率がさらに高くなっています。
CMOに必要なスキルの上位3つは、CEOに必要なスキルと同じ(CMO→CEOというキャリアパスがあるから)。それだけでなく、CMOは企業活動全体に対する理解と能力や資質が必要だということです。
また、経営者が自分でデータを詳しく調べることはできないので、CMOが「重要な指標をわかりやすく確認できるグラフ」を作ってスピーディに共有する(1日に何回か、スマホで)のが重要だとしています。
日本からの回答者数がさほど多いわけではないため、一部のデータに関しては参考扱いとなるものもあったりグローバルの統計データしか提示されていないものもありますが、いかがでしょうか。
IBMはこれまでCIOやCEOに対する調査は行ってきましたが、CMOに関して大規模に調査するのは今回が初めてということです。
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2015.07.10
2015.07.24
安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長
企業のウェブサイト活用やウェブマーケティングに関するメディア「Web担当者Forum」(http://web-tan.forum.impressrd.jp/)を運営しています。