グーグル「SSL化して検索キーワード見えなくするよ」

2011.10.31

IT・WEB

グーグル「SSL化して検索キーワード見えなくするよ」

安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長

グーグル「SSL化して検索キーワード見えなくするよ」 Web担当者「ええぇ? (not provided)って何!」

受けサイトもHTTPSにすりゃいいんじゃないの?

なぜ検索エンジンがSSL化すると検索キーワードがアクセス解析できなくなるのでしょうか?

それは、Webの標準仕様で「HTTPSのページからHTTP(非SSL)のページに移動する場合、どのページから移動してきたかを示すリファラー(参照元)情報を渡さないようにするべし」となっており、ほとんどのブラウザがそのように処理しているからです。

HTTP(非SSL、これまで)のグーグル検索では、次のようになっていました。

 1.ユーザーが検索エンジンでキーワードを入れて検索する
 2.検索結果ページが表示される(URLに検索キーワードが含まれている)
 3.ユーザーが検索結果ページからあなたのサイトをクリックする
 4.あなたのサイトにアクセスする際にブラウザがリファラー情報を送る

このリファラー情報として渡された検索キーワードの情報をアクセス解析ツールが記録していたんですね。だから、グーグル検索がSSL化されると、検索結果ページがHTTPSなのでリファラー情報が渡されず、検索キーワードがわからなくなるということです。

これに対して、技術的な知識がある人は次のように考えるかもしれません。

“んじゃ、うちのサイトを全部SSL化して、ページには基本的にHTTPSでアクセスするようにすりゃ検索キーワードとれるんじゃない?

でも残念ながら、これはうまくいきません。SSL化されたグーグル検索は、次のように動作しているのです。

 1.ユーザーが検索エンジンでキーワードを入れて検索する
 2.検索結果ページがHTTPSで表示される(URLに検索キーワードが含まれている)
 3.ユーザーが検索結果ページからあなたのサイト(HTTPS)をクリックする
 4.ブラウザはいったんHTTP(非SSL)のグーグル内リダイレクトURLに飛ぶ
 (このリダイレクトURLでは検索キーワード情報が削除されている
 5.あなたのサイトにアクセスする際にブラウザがリファラー情報を送る
 (渡されるリファラー情報にも検索キーワード情報は含まれない)

HTTPSのグーグル検索では、ブラウザは検索結果から「検索キーワードなしで検索した場合と同様の検索結果ページURL」のようなリダイレクトURLを通ってあなたのサイトに来るため、サイトのアクセス解析で参照元として記録されるのは、検索結果ページのキーワードを含んだURLではなく、検索キーワードが削除されているリダイレクトURLなのです。

次のページ海外では怒りの声が。でも影響範囲は限定的……うーん

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

安田 英久

安田 英久

株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長

企業のウェブサイト活用やウェブマーケティングに関するメディア「Web担当者Forum」(http://web-tan.forum.impressrd.jp/)を運営しています。

フォロー フォローして安田 英久の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。