今日は、Google Analyticsに8月末に追加されていた「加重並べ替え」という、すばらしい機能を紹介します。こういう機能はアクセス解析でポイントが高いですね。
Google Analyticsに「加重並べ替え(Weighted Sort)」という機能が追加されていました。わかりやすく言うと、「単に数値の多寡で並べ替えをするのではなく、意味のある並べ方でデータを見られる機能」です。
具体的に説明してみましょう。たとえば「直帰率の高い検索キーワードを調べて、そのランディングページを改善しよう」と思った場合、これまでは[トラフィック]>[キーワード]を表示して、表示された表の[直帰率]をクリックして並べ替えていました。
加重並べ替えなしでソートした場合
直帰率の高い順に並べているわけですから、直帰率100%のキーワードが上に表示されます。このデータを見て、「なるほど、この10キーワードのランディングページを改善すればいいのか」と思うでしょうか。
10キーワード分ぜんぶ改善しても、たかだか10セッションの改善にしかつながりません。実際には何の役にも立たないデータなので、たとえばセッション数の多い順に上から100件のデータをExcelに入れて直帰率で並べ替えるといった作業が必要でした。
しかし! Google Analyticsの新しい「加重並べ替え」を使うと、もうExcelを使う必要はありません。使い方は簡単。直帰率で並べ替えると表の上に表示される「加重並べ替え」にチェックを入れるだけです。
加重並べ替えありでソートした場合
この場合、直帰率で並べ替えるのに、セッション数で重み付けしてくれています。これで、「どのキーワードに関して改善すると効果が上がるか」が一目でわかります。直帰率100%だけど1セッションしかないキーワードよりも、直帰率99.62%だけど1060セッションあるキーワードや、直帰率 90.86%だけど2,484セッションあるキーワードに手を付けるほうが意味があるということですね。
加重並べ替えは、次の指標で利用できます。
・直帰率
・離脱率
・新規セッションの割合
・コンバージョン率
たとえばコンバージョン率が100%だけど1セッションしかない参照元サイトよりも、コンバージョン率が40%だけど2000セッション誘導してくれている参照元サイトを重要視するのは当たり前ですから、そうしたチェックにも使えますね。
ただし、コンバージョン率は全体のコンバージョン率でのみ加重並べ替えを利用でき、目標ごとのコンバージョン率単位では利用できません。
直帰率のソートではセッション数で重み付けされていましたが、インプレッション数やクリック数で重み付けされる場合もあるようです(どの指標で重み付けされているかは表の上部に表示されるマークでわかります)。また、一部のレポートでは離脱率では利用可だけれども直帰率では利用できないという場合もあるようです。
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2015.07.10
2015.07.24

安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長
企業のウェブサイト活用やウェブマーケティングに関するメディア「Web担当者Forum」(http://web-tan.forum.impressrd.jp/)を運営しています。
