日本では、未成年の集団感染ばかりが報道されますが、そこで気になるのが教育機関の新型インフルエンザ対策となります。
就職難の時代で、学歴の強さをまざまざと見せ付けられる時代にあって、学校以外の教育機関の重要性は高いと思いますが、現在の感染状況を考えると、やはり未成年が集まる場所における感染防止は急務だと言えます。
基本的には、飛沫による感染を防ぐのですが、これは環境によって異なります。私自身が塾と予備校での講師と、家庭教師の両方をやっていたこともありますので、その時の経験を踏まえてまとめてみます。
①塾・予備校
閉鎖空間における授業が行われますので、こちらで注意すべきは「飛沫咳感染」です。生徒が咳き込んだことによって、ウィルスが室内に広がっているものを吸引するなどして感染するものです。
加えて、講師は生徒に向かって授業を行うわけですから、講師の側からの飛沫には特に注意しなければなりませんし、授業の合間には、生徒が互いに会話をしますので、その影響による集団感染を阻止する取り組みが必要となります。
運営会社は、生徒の健康管理のために必要な講師への健康管理を実施し、正しく保護者へ開示する必要があるのかもしれませんが、コストがかかりますので、どこまで対応できるのかは若干の疑問が残ります。
まずは、授業中には講師・生徒ともにマスクを着用させ、また室内は窓を開放するか、空気清浄機の設置が必要となるでしょう。空気清浄機の設置には費用がかかるのであれば、加湿器でも良いかもしれません。
ただ、鳥インフルエンザとMixした場合は、熱帯地方でのインフルエンザですので、加湿器はあまり意味がないかもしれません。これはあくまでも豚に起因するインフルエンザでのお話しです。
②家庭教師
基本的には、大学生がアルバイトで行っていますので、健康管理に注意するほかありません。各家庭で講師として来る学生達の体温を検査するか確認する以外には方法がないのかもしれません。
感染していても発症していない状態もあります。潜伏期間と呼ばれるものですが、このリスクへの対応はマスクしかないでしょう。部屋の換気は意識的に行っていただければと思います。
マスクは役に立たないという話しもありますが、新型インフルエンザにおける強毒性と弱毒性の違いは、発症した症状の重さだけではなく、感染に必要なウィルスの個数というものもあります。
感染力が弱いウィルスは、感染するまでに多数のウィルスが必要となりますので、教育現場においては、それなりにマスクが機能するとも考えられます。
最も危険なのは、塾・予備校・家庭教師を運営する企業が、講師の健康管理を怠ったとして槍玉に上がることです。正しい対策が必要となるでしょう。
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2009年 新型インフルエンザ BCP
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