グロービス、アジアNo.1ビジネススクールを目指して~第2回~

画像: PhotoAC つばきさん

2008.06.17

開発秘話

グロービス、アジアNo.1ビジネススクールを目指して~第2回~

INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社

16年前、渋谷の小さな貸し教室に20人の生徒を集めてグロービスはスタートした。そのグロービスは今や日本有数のビジネススクールとなり、学校法人として経営大学院を開学するまでになった。本物志向のビジネスパーソンから圧倒的な支持を受けるグロービスの秘密に迫る。

第2回
「急成長へのターニングポイント」

■受講生が自分の会社を口説く
「新幹線通学者がいたとか、飛行機通学者がいた。そんな逸話が創成期のグロービスにはありますね」

マーケティングの1クラスだけでスタートしたグロービス・マネジメント・スクールに対する受講者の評価は高く、マーケティングの次にファイナンスを開講して以降は、四半期ごとに新しい科目が加わっていった。評判は口コミで広がり、大阪や北海道からわざわざ通ってくる受講生も出始めた。

「非常にありがたかったのは、受講生が自分の勤めている会社の人事部に営業をしてくれたことです。すばらしいプログラムがあるから、ぜひ会社から補助をしてほしいと熱心に説得してくれました」

社員から推薦を受けた企業の中には、社内研修としてグロービスのプログラムを採用するところがでてきた。そして開講2年目、最初のジャンプアップにつながるビッグチャンスが飛び込んでくる。

「大手の通信会社が社内研修に僕らのプログラムを採用してくれました。受講する社員は1,000人を超え、期間も1週間にわたって実施するという大がかりなもの。これを成功させたのが大きかった」

企業でも人事部は、意外に企業間の横のつながりが強いセクションである。この大規模社内研修で好評を得たことが、人事部同士の口コミで広がっていった。

「またグロービスグループ第一号ファンドの投資先であるワークスアプリケーションさんが上場されたのも、グループにとっては大きな出来事でした。次の飛躍のための強力なバネになりましたから」

一連の流れをどう解釈すればよいのだろうか。もちろんグロービス経営陣は、常に状況を的確に判断し、次に打つべき施策を練っていたはずである。とはいえ、投資先企業の上場時期を正確に予測することなど不可能だ。

「結局、ありきたりな言葉ですが、時々の状況を見極めながら最適な舵取りをしてきたということになるのでしょう。幸運にも恵まれました。百億単位の2号ファンドを立ち上げたときなどは、知る人ぞ知る伝説のベンチャーキャピタリストのアラン・パトリコフとジョイントベンチャーを作れたのですから」

■クリティカル・シンキングのブレイク
スクールのプログラムが増えていく中である時、講師陣は受講生に共通の弱点があることに気づく。グロービスの講義では書くことも、極めて重要な要素である。勢い受講生にはレポート提出が頻繁に求められることになる。

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