シニアに売りたいなら「シニア」と言っちゃダメ!

画像: CAHO - Council of Academic Hospitals of Ontario

2012.08.02

営業・マーケティング

シニアに売りたいなら「シニア」と言っちゃダメ!

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

「汝、己を知れ」がソクラテスの至言なら、マーケティングの鉄則は「汝、顧客を知れ」。ターゲットをシニアとするなら、彼らをどのように捉えればよいだろうか。

実年齢×0.8

これが、いまどきシニアの意識年齢である。近ごろの50代は、気持ちも体力も、実年齢の8掛けぐらいに自分のことを考えているらしい(中には7掛け気分の方もいるという)。つまり、いま50歳の人なら「まだまだ、オレ40だし」と思っているわけだ。

実年齢が40歳の人で、自分のことを「シニア」だと考える人などいないでしょう。だから、自分のことを「まだまだ意識的には40代だもんね」と考えている50歳の人に、「シニア向けにこんなに良い商品がありますよ」とアピールしても伝わるはずがないのだ(ややこしい書き方で申し訳いないです)。

この『8掛け意識』説には、医学的な裏付けもある。過去20年間に渡る高齢者の健康状態に関しての調査結果によれば、今の70歳は、20年前の70歳を基準とすれば、精神的にも肉体的にも10歳ぐらい若いという。早い話が今の70歳は、20年前の60歳になる。60÷70=0.86、8掛け強というわけだ(『超高齢社会の基礎知識』鈴木隆雄/講談社現代新書より)。

天命を知るどころか惑いっぱなしの人も

孔子先生の教えに従うなら、50歳は知命、天命を知る年だ。ところが今どきの50歳は、知命どころか「そろそろ惑っていてはいかんなあ」と自戒する人さえ少数派かもしれない。

実際、今どきの50代の中には、ほんとに若い人も多い。さすがに血気盛んとまではいかないにしても、ふらふらと惑い続けている人も多い。おかげで熟年再婚が1995年から2005年でほぼ2倍に増えた、などという話もあるようだ。

そういえば、今年70歳を迎える加藤茶は、つい最近再婚した。お相手は、うらやましいほど若くてきれいな奥さんだ。しかも彼女は「子どもが10人ぐらい欲しい!」などとおっしゃっていた。これもあながち「そんなバカな」とはいえないのかもしれない。

仮に8掛け理論(中には7掛けで考える人もいる)に従うなら、加藤氏の意識年齢は56である。仮に彼が8掛け派ではなく、7掛け派だとすればまだ49歳。15年ぐらいかけたら、子どもの10人ぐらい軽いもんだぜ、と考えているかもしれない。

「シニア」は禁句

博報堂新しい大人文化研究所の調査によれば、「何歳になっても若々しく前向きな意識を保ちたい」50代は調査対象の約8割にもなった。同じく「何歳になっても若々しい見た目でありたい』人も8割ぐらいいる(日経MJ新聞2012年4月4日付2面)。その志向性を示すなら、次のような図になるだろう。

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