厳しい経済情勢の中、多くの企業はパイオニアが言うところの「コストミニマム」という財務体質強化のための再編であることは間違いのないところだが、マーケティング的にも今回の組織再編の狙いが見え隠れする。
まず目立つのが、顧客対応のスピードアップ、顧客課題の多様化への対応、効率的な顧客提案を謳い文句に、事業部の統合、子会社の吸収合併を行う大企業だ。
NECはクラウド事業の拡大に向けて、「ITプラットフォームビジネスユニット」と「ネットワークソリューション事業本部」を統合する。
味の素は「味の素製薬株式会社」として、開発、生産、販売を一体化するために「味の素ファルマ」と「味の素メディカ」を合併する。
リコーも、国内の販売会社7社を統合し、「リコージャパン株式会社」を発足する。
日立は2009年10月にカンパニー制を導入したばかりだが、2010年10月からは、日立ソフトと日立システムを「日立ソリューションズ」としてスタートさせる。
INAXとサンウェーブは営業部門を統合し、「INAXサンウェーブマーケティング」を設立する。
リリース記事の中、IT関連企業で「ワンストップソリューション」という言葉が目立つ。「ワンストップソリューション」とは、ひとつのクライアントが様々な課題を抱える中、窓口となるひとつのアカウントですべての課題に応えようとすることだ。
事業やサービスによって、クライアント窓口を分けていたのでは、スケールの大きな提案へとつながりにくかったり、クライアントにとってもいちいち各事業部や子会社に説明しなければならないという手間もかかったりする。
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