4メートルの巨大シン・ゴジラを作ってみた

2016.08.06

ライフ・ソーシャル

4メートルの巨大シン・ゴジラを作ってみた

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/昨今、あちこち観光商業化して大規模になってしまったまつりが目につくが、静岡県浜松市北区三ケ日は、あいかわらずの小さな町ながら、ありがたい歴史と伝統のある神社、浜名惣社神明宮があり、八月の第一週末に、町内6区が主体になって、なかなかの夏まつりを行っている。/


 夏だ、まつりだ、ことしも暑い! というわけで、作ってみた。なんと、4メートル! 着ぐるみなんかより、はるかにでかいぞ。一階の屋根より上に、よゆうで首が出るくらいの巨大さだ。


 といっても、私が作ったわけじゃない。うちのスタジオ(作業場?)で、三ケ日の鬼蜻蜓連(おにやんまれん、元若衆の集まり)が、ものすごい手間と時間をかけて、夜な夜な発泡スチロールから自分たちで削り出した。やっと今日、組みあがった。明日、これをみんなで担いで(引いて?)、町内を練り歩く。両目もフラッシュで光るぞ。うまくすれば、口から煙も吐く。なんでゴジラなんだか、わけがわからんが、とにかくそれがまつりというものだ。


 昨今、あちこち観光商業化して大規模になってしまったまつりが目につく。いったい誰のまつりなんだか。さいわい三ケ日は、ありがたーい濱名惣社神明宮(はまなそうしゃしんめいぐう)という、延喜式神明帳(901〜922)にも出てくるすごい歴史と伝統のある神社がある。昔、教科書に出ていた三ケ日原人の話は、2000年になって旧石器時代ではなく縄文時代だろう、ということでケチがついたが、それでも縄文の昔から人が住むのに良いところだったのはまちがいない。しかし、近年は、頭の上に第二東名へのジャンクションがあるくらい。だが、いい具合に、さびれすぎもせず、すごい発展もせず、町内の住人でおいしい三ケ日ミカンを食いつぶし、そこそこ長生き元気で健康にやっている。


 そんなこんなで、この町は、昔ながらのまつりが狭い町内6区で、うまく続いている。そんなもん、さして観光客が来るわけでなし、とにかく自分たちで自分たちの町の歴史と伝統のある神社を祭る。毎年、8月の第一週末が、夏まつりだ。


 金曜の夜が花火迎え。お盆の精霊迎えとくっついてしまったらしい。そして、土曜が手踊り、宵には子供たちを乗せた太鼓台の行列。神社についたら、境内で豪快な手筒、大筒の花火。最後の日曜が、グループ対抗の山車神輿。そして、夜には浜名湖畔で大花火大会。これには、けっこう外の人も見物に集まるが、あくまですべて、町内のおまつり。


 なんにしても、山車神輿が、腕の見せ所。それぞれがおたがいに秘密で、その年のはやりものを作る。それで、今年は、シン・ゴジラ。みんなの票で決まる。他の連中に勝ったからといって、どうということはないが、負けるのは悔しい。去年、鬼蜻蜓連は『進撃の巨人』の巨人だったが、年寄りに、なにそれ、気持ち悪いな、で、おしまい。それで、ゴジラなら、年寄りも、子供たちも、まあ見りゃわかるだろ、という戦略だとか。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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