売りつけたくない君へ(10)/あとがきにかえて

2015.11.13

営業・マーケティング

売りつけたくない君へ(10)/あとがきにかえて

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

法人営業の基本をストーリー形式でわかりやすく解説していきます。通信会社の法人営業をケースとしていますが、ベースの部分はある程度広い範囲で適用可能だと思います。「売りつけたくない」とつい口走ってしまう人、自分が売れない理由が知りたい人、売れるようになりたい人、必見です。

 さて、いかがだったでしょうか。3年間1つの契約も取れなかった彼女は半年間のトレーニングで、最後は3件の契約を取ることができました。インセンティブは残念ながらもらうことはできませんでしたけどね・・・。これは実話です。

 ただ、もうここまで来ると、どこまでがフィクションでどこまでがノンフィクションかを詮索するのは野暮ですね。書くと問題になりますし(笑)。手法の有効性のみがこの文章の意味であり、存在意義です。

 契約が普通に取れる人にとっては、当たり前の話が書いてあることでしょう。しかし、営業を志半ばでやめてしまう多くの人、今のところ結果が出ていない人にとっては気づきがある内容だと思います。実際にこの手法で多くの営業マンを売れるようにしてきました。ただ、今時の若い人に苦労している営業マネジャーは多数いると思います。当然、この手法は今時の若い人相手のケースですから、使える面があると思います。

 『売りつけることの罪悪感』というものは何によって生じるのか?私が見てきた多くの営業マンは、詐欺まがいの商品を売ることに対する罪悪感というよりは、相手をコントロールする罪悪感を無理やり作り出して、そこに悩んでいるように見えました。

 そもそも、相手をコントロールすることなど、普通の人にはできません。できたら苦労しませんよね。恋愛も、人生も、周囲を全てコントロールして済ませるならば、素晴らしき人生なのかもしれません。しかし、そんなことができている人はおそらくいないでしょうし、『コントロールできているんだ!』と主張する人は自己矛盾を抱えているように思います。その人がビジネスをしているのならば、そのお客さんは全員コントロールされている状態、つまり騙されている状態なのでしょうか?

 それを高らかに主張すること自体もよくわかりません。自分のお客さんを自分がコントロールしていると主張すること自体が自分の商売にマイナスですよね。そう言ったとしてもお客さんを失わないほどに強力にコントロールしているのでしょうか?それもまたおかしな話です。

 そして、妙に聖人君子であることを求める精神論もよくわかりません。人は聖人君子ではないことは、普通に人を見ていればわかるでしょう。ごく普通のビジネスマンたちが乗っているはずの電車で、トラブルは日常的に起こっているように見えます。足を踏まれたりすれば誰だってイライラするでしょうし、謝ればすむところも謝れない人も多数いるわけです。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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