売りつけたくない君へ(4)/「やっぱり興味がない」って言われるんです。

2015.08.17

営業・マーケティング

売りつけたくない君へ(4)/「やっぱり興味がない」って言われるんです。

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

法人営業の基本をストーリー形式でわかりやすく解説していきます。通信会社の法人営業をケースとしていますが、ベースの部分はある程度広い範囲で適用可能だと思います。「売りつけたくない」とつい口走ってしまう人、自分が売れない理由が知りたい人、売れるようになりたい人、必見です。

 ホテルのバーで彼女が泣きわめいてから1か月後。ミュージカルを見てから3ヵ月後。

 日曜日の夕方。南大沢のミートレアで待ち合わせということになった。なぜ、南大沢・・・。なぜ、ミートレア・・・。肉でも食べたいのだろうか?

「こんにちはー。」 彼女は大きな袋をいくつも抱えて現れた。いつにも増して上機嫌だ。

「で、それは何?」

「アウトレットですよー。契約が全然取れないから衝動買いしちゃいました。」恐ろしいことをさらっと言う。取れてないんだ・・・。まあ、そうだよな・・・。

「そ、そうか。契約、取れないのか。」

「ええ。2度目のアポまでは行ったんですが、『やっぱり興味ない』って言われちゃって、ダメでした。」

「それは何件そう言われたの?」

「3件です。」

「2回会ってもらって?」

「はい。2回目のアポが取れたのが3件で、3件ともそうなりました。」

「そうか。」

 もしそうだとすると、たまたまではないと考えたほうがいいか・・・。

「もう本当にイライラして、服ばっかり買っちゃうんですよねー。」

「そう。でも、大企業でよかったね。」

「どうしてですか?」

「契約がそこまで取れなきゃ、普通、居づらくなるとか、クビとか。そうなるだろ。呑気にショッピングなんてしていられないよ。」腐っても大企業。クビにはならない。それは大事なことだ。1年でクビになるような会社では、育成はできない。

「う、確かに。」

「でも、営業の基本的なことがわからないと、こうやって、いろいろ教わってもピンと来ないから、教育は3年ぐらいは必要だと思うけどね。営業マンを半年ぐらいで使い潰す会社は本当は自分の首を絞めている面があると思うよ。」

「ですよね!私をちゃんと雇ってくれている会社に恩返しをできるように頑張ります!」

 彼女はやる気は満々といった感じだ。だが、いろいろ自分で考えようとするようになって欲しい。そう簡単には行ったら苦労しないか・・・。

 なぜか、台湾料理の店に案内され、なぜかタピオカ入りシークワサーのジュースとからあげというお昼になった。当然、俺持ちだ・・・。まあそれはいいが、なぜだろう・・・。ミートレアってもっと『お肉お肉』って感じじゃないのか・・・。せっかくだからステーキでも食べればいいのに。

「さあ、先生。なんで契約が取れないか教えてください。」彼女はさわやかに言った。いや、教えてもらうのが当たり前という感じなのも困るのだが・・・。

「たまには自分で考えろよ。」

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

フォロー フォローして伊藤 達夫の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。