スマホ使いから情報ダダ漏れ

2015.04.11

IT・WEB

スマホ使いから情報ダダ漏れ

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/デジタルで、見た目は新しそうだが、やっていることは、ただの私語。おまけにアイデンティまで外の側にあるから、事実上の「密通者」。そのうえ運営会社そのものが国外って、これで日本の情報インフラは大丈夫なの?/

 デジタルだぞ! 新しいんだぞ! って、なぁ、やっていることは、一昔前の、DQNの私語のまんまじゃん。まあ、その場の話についていけないんだから、仕方ないのだろうけれど、そこには本人たちも理解していない、もっと面倒な、新しい問題が潜んでいる。

 私語なら、話のメインストリームではないとはいえ、いちおうは場の中の仲間との愚痴や与太だ。ところが、スマホに熱中しているやつとなると、中と切れて、外と繋がっている。その場にいながら、そいつの心情的アイデンティティが、その場には属していない。言ってみれば、日本の中にいながら、日帝打倒、本国万歳、と叫んでいるようなもの。本人たちは、自分のアイデンティティをどこに置こうと、どこでどんな考え方をしようと、そんなの、本人の自由勝手だろ、みんなもオレのやっていることを認めて当然だ、と思っているかもしれないが、そういう外への「密通者」みたいなの、他の中の側の人たちからすると、あんまり好きにはなれないと思うけどねぇ。

 もちろん、その場、という共通のものが存在していない電車の中や待ち合わせの間などなら、別に問題はない。だけど、教室や職場、飲み会やデートで、外と繋がりっぱなしのスマホバカとなると、そんな、気の入っていない、敵対的なやつを、物理的に中に残して置いておいてやるほど、みんな寛容じゃないじゃないだろうか。まして、昨今の競争が厳しい新規プロジェクトなんかとなると、本人に悪気が無くても、進捗状況などを外にぺらぺらとダダ漏れにしちゃうやつがいたら、それがたとえ下っ端の新人でも、会社や他のメンバーからすれば、かなりおっかなくはないか。

 まあ、もともと本人のアイデンティティが場の中の側に無いのだから、連中は、その場の人たちがどう思っていようと、すこしも気を使ったりしないし、嫌われても気にしないし、そういう話も、全部、外の「仲間」に愚痴りまくって、気を晴らしている。怒られても、「なんか怒ってる(笑」って、すぐ書き込んで、「バカウケwww」とか、レスもらって、ヘラヘラしてる。もともと精神的にこっち側には所属していないのだから、意見したって、なんの効果もない。ここにいても、ここにはいない。

 ところで、NHK、いまだに放送利権を拡大することしか考えていないみたいだけど、あんなんでいいのかね。日本の二二六事件やタイで繰り返されるクーデタのように、もともと放送局は国家治安上の重要拠点。それで、戦後も公共。しかし、放送が重要だったのは十年以上も前の話で、中東のジャスミン革命以来、防衛線はネットにシフトしてしまっている。なのに、会社員や公務員なんかが日常の話をやりとりしているだけでも、あちこちのデータを寄せ集めると、組織のかなりの動きまでバレバレ。米国系のあれやこれだって、情報の宝庫。自分がブロックしても、ブロックしていないところから二次的に漏れまくり。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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