経営者よ、コミットせよ! 成果を生む人財・組織開発に(2)

2007.12.04

組織・人材

経営者よ、コミットせよ! 成果を生む人財・組織開発に(2)

斉藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表取締役 代表理事

 前回、人材・組織開発におけるドーナッツ現象(日本だけ、抜け落ちている)現象について触れたが、グローバル競争にも対応できる人材・組織開発を戦略的に企画・実施できる機能とは、いったい何なのだろうか。

 前回、人材・組織開発におけるドーナッツ現象(日本だけ、抜け落ちている)現象について触れたが、グローバル競争にも対応できる人材・組織開発を戦略的に企画・実施できる機能とは、いったい何なのだろうか。人材・組織開発をグローバル競争における重要な戦略と位置づけている企業では、「人材育成課題」に対して、「研修や施策(イベント)を企画し、なんらかの対処をしました」、という「運営」機能よりもむしろ、組織課題を支え、経営に貢献するためのより戦略的な経営視点からのアプローチが求められてきている。
経営的な視点から長期的に求められることの明確化や組織への構造的な人材育成システムの浸透・維持といった、短期的な解決策だけではない経営に対してのインパクトを明確に示すことができる解決策を統合的に示すことだ。つまり、「研修」の提供や様々な育成プログラムを整備するだけでは「投資」として成立しないため、人材育成評価や研修効果の測定し、効果を明確に提示できることが重要になっている。

 求められる専門性
 効果を明示し、経営や成果へのインパクトを示すためには、「長期的視点」と「短期的視点」の二つの角度から経営に必要な人材や組織の条件を明確に分析できるスキルも必要となり、今多くの人材開発・組織開発部門に求められる機能は研修の企画や研修ニーズの把握をすることよりもむしろ、成果・結果を生み出す人材に必要な条件や要件を整えるための社内コンサルタントとしての専門性が必要になる。
 そのようなプロフェッショナルに求められるスキルや専門性を、前出のASTD(では、人事開発・組織開発のプロフェッショナルとして専門性を以下のように提示している。

【求められる専門性】
? ラーニングのデザイン
? ヒューマンパフォマンスの改善・向上
? 研修の供給
? 評価・測定
? 組織変革のファシリテーション
? 学習機能の管理
? コーチング
? 組織ナレッジの管理(ナレッジマネジメント)
? キャリアプランニング・人材能力マネジメント

 「パフォマンス改善とはそもそも何なのか」、「組織開発とは何なの」、「モティベーションマネジメントの考え方」、などの人材開発のプロフェッショナルとしての基盤をしっかりと身に付け、「組織開発アプローチ」や「プロセスの改善」、「モティベーション向上策」、「構造的OJTの構築支援」などなど、それらをどこにどのように使っていくことが戦略的なアプローチになりうるのかを企画するための分析手法の理解や実践、的確な原因分析から打ち出された施策を行い、経営の現場に対しての対策も打っていくことができるようなデータの提示など、いわば社内コンサルタント集団としての能力の拡充が求められる。そのためには、専門性の更なる学習とともに、今までの教育担当部門という意識から、組織パフォマンスを支援するための部門であるという意識変革が必要となるのではないだろうか。その中でも人材開発や組織開発の統合的な考え方の基本として推奨され、中国やインド、ブラジルなどの新興国も含め、東南アジアの国々でも(例えばインドネシアでは政府機関も)導入しているのが、HPI(Human Performance Improvement)である。

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斉藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表取締役 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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