世界はきみを!待ってはいない。。。

2013.02.24

組織・人材

世界はきみを!待ってはいない。。。

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/縁故もバックも無しに就職活動をがんばってみたところで、この国の不公平さを思い知らされるだけ。だが、それは政治家の選挙やモデルのオーディションでも同じ。本当の就職先は、売り物ではない。扉の無いところにこそ、きみの天職はある。/

 来年、卒業する学生たちは、いま就職活動のさなか。だが、遠からず現実を思い知らされるだろう。どうしてあんなのが、と思うようなやつが、安々と内定を取り付ける。一方、資料を読み込み、ペンだこを作りながら一つ一つの履歴書を丁寧に書き、前夜からスーツだのなんだのきれいに準備して、高い交通費をかけ、遠方まで時間に余裕を持って訪れるきみは、いつまでも何の手応えも得られない。どこも、だれも、きみを歓迎してはくれない。気が滅入るのも当然だ。

 だが、いままで気がつかなかった方がどうかしている。たとえば、この国の総理大臣を見てみろ。小泉さん、阿倍さん、福田さん、麻生さん、鳩山さん。俳優やタレントも、二世ばっかり。さもなければ、外国人のハーフだの、在日だの、SGIだの、業界ドンのオキニだの。この国は、そういう国なんだよ。同じ大学だろうとなんだろうと、親がどうこう、親族がどうこう、バックがどうこうの方が圧倒的に人事に影響する。それ以外の出る杭は叩かれる。かろうじで中に入れても、一方は、傷物にならない安全ポジション。派手に立ち回っても、有望な若大将と歓迎され、ほっておいても箔を重ねる。だが、きみは、使い捨ての汚れ要員。がんばればがんばるだけ、泥をかぶらされ、最後は心を病むか、体を壊すか。

 学歴社会なんて、とっくの昔に壊れている。明治維新のとき、門閥打破、有為登用のために帝国大学を作り、本物のエリートを育てたが、昭和になるころには、すでに官僚と財閥の名門姻戚で骨抜き。戦後の受験競争と言われた時代にさえ、卒業生の子弟は事実上の無試験なんていう有名私立がいくつもあった。まして、いまは全入。有名大学に入れさえすれば、先輩たちのように良いところに就職できる、なんて、もはや十年以上も昔の夢物語。これは、最初からフェアなイス取りゲームじゃない。全部のイスが、きみからはるか遠いところに並んでいて、後から全力で走って行っても、きみには手も届かない。

 さて、ここでいくつか戦略がある。ひとつは、人を押しのけ、引きずり倒し、実力で門閥さえも打破する。叩かれてナンボ、その叩くやつの腕を逆手に捻り上げ、大声で騒ぎ立て、知名度を揚げて成り上がる。ただし、この場合、女関係から金関係までよほど脇を固めておかないと、とにかくみんなが徹底的にアラ探しをして、八方から全力で潰しにかかってくる。つぎは、門閥の腰巾着。上にへばり着いて滅私奉公で忠誠を尽くせば、それはそれで便利だから、そうそう捨て駒にはされず、秘書室長くらいにはなれるかもしれない。とはいえ、最後の最後は不審死かも。三つ目は、どっち着かずで、右へふらふら、左へふらふら。風見鶏とそしられようと、とにかく見極めを誤らず、そのつど確実に勝ち馬側に乗って生き残る。もっとも、これも、甲乙伯仲してキャスティングヴォートを握っているうちはいいが、一方が圧勝した末には、最初に切り捨てられる。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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