私はイスタンブールを応援する!

2013.01.09

営業・マーケティング

私はイスタンブールを応援する!

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/世界を敵に回してボロ負けしたこの国で、かつてオリンピックをやらせていただいて、多くの人々が友人として訪れてくれた恩を忘れたのか。儲け目当てに一部の連中が出しゃばっているだけなのを世界に見透かされているから、だれもこの国を応援しないのに気づけよ。/

 東京を応援しないやつは売国奴だ、覆面調査員がそこら中で見張っているんだぞ、などと、都知事が言うのを聞いて、こいつ、ずいぶん卑しい政治手法を使うやつだなぁ、と呆れた。オリンピックをやりたいのはわかるが、ものには言い方があるだろ。災害も、経済も、いまだ危機的な状況で、こんな東京翼賛の道楽に貴重な国税を突っ込むこと連中こそ、最大最悪の国賊だ。こんなバカな話は、日本のために絶対に潰さねばならぬ。

 だいいち日本は、それも東京で、すでに一回やっているではないか。もちろん、またやらしていただけるなら、やりたい。そりゃそうだが、いま、トルコのイスタンブールが、ようやく国力をつけ、世界の方々をお迎えしたい、と言っているのだから、今回は譲ってやれよ。我々が敗戦の廃墟から飛躍する際に貴重なチャンスを与えてもらった、あの世界の人々の有り難い恩を忘れたのか。この国は世界に戦争を仕掛け、ボロ負けして、にもかかわらず、みんなが友人として、この国に来てくれたんだぞ。

 こんな調子だから、他国のだれも日本を応援しようとしないんだよ。オリンピックは儲かる、だから、おれにやらせろ、って、なんだよ。みっともない、とか、はずかしい、とか、そういう人間としてのプライドは無いのかね。卑しいにもほどがある。クーベルタン男爵の、あの国際交流、世界平和の理念を理解しているのか。自国の権益のために、って、それこそ男爵が最も嫌った発想だ。たしかに、一時期はオリンピックも政治主義、商業主義でおかしくなった。だが、いまはすでに、それに対する反省の方が強い。

 だから、豪華だ、新品だ、などということより、たとえあまり豊かでなくとも、その国の一般の人々が心から世界の人々を迎えたい、と思っているかどうかが、問われる。都知事やスポーツ団体幹部は、税金や補助金で生活も安泰かもしれないが、巻き上げられる方は、増税、失業、将来の不安で、それどころじゃない。一般企業だって、あちこちで運動部を潰さざるをえない、カネの問題でスポーツを諦めざるをえないのが実情だ。

 結局、やりたいやつらだけによる、やりたいやつらだけのための一大キャンペーンじゃないか。一儲け企む広告代理店はもちろん、新聞やテレビまで、その一味。しかし、いまは世界も情報社会だ。日本のそこを見透かされているから、世界は日本を応援しないんだよ。強姦しか能のない筋肉バカじゃあるまいに、広い世界の変化を見ろよ。この国の現実を知れよ。いまはもう外国の連中の方が、日本のことをよくわかっているぞ。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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