経営者よ、コミットせよ! 成果を生む人財・組織開発に(1)

2007.11.22

組織・人材

経営者よ、コミットせよ! 成果を生む人財・組織開発に(1)

斉藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表取締役 代表理事

人材/組織開発投資が経営に密接に関わり、本質的な経営課題であることにフォーカスしていきます。 株式会社インストラクショナルデザイン代表の中原さんと「経営ビジョン達成のための人材・組織戦略研究会」を立ち上げました。 本内容は「Bizteria誌」に掲載中の内容を多くの方に知っていただくことを目的に掲載していきます。

経営的な側面からだけではなく、人材的な面からもグローバル環境での競争がますます激しくなってきていることを、人材開発に関してのメディアなどからも多く聞かれるようになっている。中国やインドといったイマージングカントリーのグローバル進出に伴い、日本の企業にとっては、優秀な人材の確保やグローバル人材の育成・開発課題が大きく意識され始めている。異文化理解の研修であったり、海外赴任者研修や語学教育の充実あったりという対応、また海外拠点のマネージャー研修の提供などが行われているのではないだろうか。グローバル企業でみると、世界的規模で変化の激しい今日、それらに対応できる人材と組織を作ることが経営戦略として重要であることを明確に位置づけ、経営幹部の「学習」や「人材育成」に対するコミットメントも重要な課題となっていきている。
「次世代リーダーの育成」、「目標管理制度下のプレッシャーの中でも人材育成が大切な自分の職務であることを理解し、実行することができるマネージャーの育成」、「技術イノベーションを可能にする人材・組織の育成」「モティベーションマネジメント」・・・等々、複合的な課題を抱え、その戦略の策定や実施方法の選択を含め企画に苦労している人材開発や人事部の方々の声をよく聞く。
しかし、それらの課題に対して、どれだけの経営者が本当にコミットしているのだろうか。人材開発部門に対して、今までよりは多い予算を計上し、後はお任せの状態になってはいないだろうか?何をもって人材育成投資としているのか、明確な指標を示すことも含めて、人材開発部門のスタッフや活動に対しての組織的な協力を促すようなコミットメントは示しているだろうか? 人材の育成が戦略的課題であると位置づけ、自身も企画などにも参画または、スポンサーとして、実施面における障害を取り除くことや、その戦略的位置づけについて、頻繁にコミュニケーションを取るなど、「人材育成は最も重要な組織課題の一つです」と「言う」だけではない行動をおこしているだろうか。少なくとも、人材育成が単に研修だけではなく、組織変革を伴う課題として取り組むべき課題であること、そのためには、「研修」施策などのイベント的な対応だけでは、効果的な投資となりえないことを人材育成部門とコミュニケーションしているだろうか。投資額一つとってみても、果たしてそれが妥当な金額になっているのかどうか、その指標はどのように示されているのだろうか。 
 ASTDというアメリカをベースとして、グローバルな人材開発関連の情報を発信している機関があるが、その協会が毎年行っている2006年度サーベイによると、従業員一人当たりに対する年平均人材育成投資額は、ベンチマークフォーラム企業で1,430ドル、BEST(受賞)企業で1,470ドル、ベンチマークサーベイ企業で 950ドル となっており、年間給与総額に対する人材開発投資額の比率はすべての企業で2.5%前後。2005年経済産業省の通商白書の日本企業における人材投資額(2002年度分)の実に10倍である。

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斉藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表取締役 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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