さあ秋だ、さっぱり別れた方がいいかも

2012.08.31

ライフ・ソーシャル

さあ秋だ、さっぱり別れた方がいいかも

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/恋愛は結婚とは別。恋愛は会っている間のことしかわからないが、相手には別の顔があるかもしれない。恋愛と違って結婚となると、ややこしい親族も出てくる。まして結婚は、将来の約束。今いい相手など、後は人生の坂道を転がり落ちていくだけ。/

 夏は盛り上がったかもしれない。だが、ちょっと待て。ダメな恋愛を引きずっていると、素敵な結婚を逃すぞ。恋愛と結婚は別だ。第一に、恋愛でわかるのは、会っているときに楽しいかどうかだけ。もしかすると彼氏彼女には、あなたに会っていないときの裏の顔があるかもしれない。二股だったり、酒乱だったり、じつはほんとうは既婚者だったり。そうでなくても、仕事や趣味、生き方が合わないと、結婚してもいっしょに生活なんかできない。とくに、家計をひとつにする以上、お金の使い方は大きな問題になる。宗教やギャンブル、ブランド品など、家庭外にカネを持ち出すやつは、やっかいだ。

 第二に、結婚となると、親族が出てくる。昔のように子だくさんなわけでもないから、息子や娘にかける期待は、どちらの家も異様に大きい。それどころか、息子や娘の結婚を、失敗した自分の人生の最後の逆転チャンスと思っているような親もいる。兄弟姉妹が、とんでもないクズということもある。妙なおじやおばがしゃしゃり出てくるかもしれない。そもそも、親族観そのものが大きく違う危険性も高い。嫁は実の娘以上に厳しく仕付けて当たり前、とか、嫁に出した以上は二度と実家の門はまたがせない、とかいう古風なところもあれば、息子や娘の家は自分の家も同然、いつでもかってに上がり込んで食い散らかし、いつまでも居座って、カネでもなんても持ち去る、それのどこが悪い、というような場合もある。まして国際結婚となれば、いよいよややこしいだろう。

 第三に、恋愛は、しょせん今のこと。だが、結婚は、将来を約束すること。今、気立てのいい美男美女でも、先のことはわからない。概して、結婚式が派手な夫婦は没落する。結婚が人生の頂点で、後は坂を転がり落ちていくだけだから。そりゃ、今も立派で、将来も確実な相手なら、それは最高だ。だが、この時代、世襲財閥の御曹司や御令嬢ですら、先のことはわからない。オリンピックで金メダルを取ったやつが強姦事件で逮捕され、大リーグで活躍したやつが飲食店経営でしくじってクビを吊るのが現実。一時、タレントだ、アーティストだ、と、もてはやされても、人気の寿命はあまりにも短い。となると、今はたいしたことはなくても、将来に大きく伸びる、万が一、転んだとしてもきっとうまく立ち直ってくれる夫や妻の方が有望ではないのだろうか。

 さあ、きっぱり別れるなら今のうち。時期を失すると、ストーカーみたいにベタベタとへばりつかれ、しまいにはナイフを持って押しかけて来て、一家全員惨殺、なんていうことにもなりかねないぞ。結婚する気もないのに、目先の楽しさだけで、ダラダラと人の気持を弄ぶものじゃない。その時をやりすごすためだけの誤解を招くような言葉や態度は厳禁だ。どんな面倒も自分がすべて引き受けて相手を守ってみせる、なんて、見得を切ってみたところで、群れをなしてあなたに襲いかかる老獪な親兄弟や親戚連中が、そうそう簡単に変わるわけがない。まして、肝心の相手が、年とともに最低の妖怪に化けた日には、いったいなんのために無理を押してがんばってきたやら。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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