投げ売りリゾート物件はヤバイ

2012.08.13

ライフ・ソーシャル

投げ売りリゾート物件はヤバイ

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/いま、リゾート物件が数百万円代で投げ売りだ。だが、当時の設計はでたらめ。管理費はバブルのころのまま。なにより手入れが悪いから、内実はボロボロ。ノウハウの無い即席成金の団塊世代が手がけたものは、会社でもなんでもみんなヤバイ。/

 たしかに安い。おそらくバブル時代に建てたときは五千万円を軽く超えただろうものが、数百万円代で投げ売り状態。だが、やめておけ。管理状態があまりにひどい。あんなのだったら、新築で建てた方がまし。そもそも、かつてのリゾート地の没落っぷり、さびれっぷりが半端ではない。あちこち、オバケの出そうな廃墟ペンションだらけだ。

 なにがまずいって、まず設計。バブルの時代、ろくにリゾートの経験も無しに、あこがれだけで、わけのわからない建て方をした。たとえば、軽井沢や那須のような湿地にログハウス。中まで腐ってグズグズ。その他の地域でも、別荘のあるような谷あいは、地下水が多く、基礎を密閉しているものは、床下がボロボロになっている。かと思うと、土地がどこにあるのかわからない斜面のものは、基礎そのものにヒビが入っていたりする。

 そのうえ、バカみたいな吹き抜け。北欧製やカナダ製の高級暖炉を入れたって、あんなもの、暖まりゃしない。まあ北欧やカナダみたいに、そこらで薪がいくらでも手に入るならともかく、日本で買ったら莫大な量、法外な金額になる。それも、それを外から頻繁に運び込むのは、かなりの重労働だ。なんで北海道で室外石油タンクばかりになったのか、街中の頭でっかちは、そんなことも知らなかった結果だ。さらに悪いことに、屋根裏無しの吹き抜けは、そこら中で結露してカビになる。壁紙は剥がれてベロベロ。そうでなくても、80年代のヤワな断熱性では、壁の中が腐ってしまっている。

 極めつけは、配管。極寒地仕様でキッチンや風呂場を集中配置しておけばよいのに、景色を見ながらフロに入りたいとか、料理をしながらパーティがしたいとか、ドシロウトがわけのわからない夢で間取りをいじくったものだから、とんでもない長い配管になり、その養生が悪くて、お湯は冷める、水は漏る、ボイラーも動かす時期が限られているから、異様に寿命が短い。だから、ぜんぶ買い換え、付け替え。これだけで数百万。

 そして、なによりインチキくさいのが、管理費。バブルの頃から変わっていない。数百万で別荘が買えても、年間数十万も別荘地管理費がかかり続ける。まして借地権だと、遠からずどかんと更新料を取られる。そして、水道代や電話代、ケーブルテレビ代。ふつうに一件分の維持費がかかる。そのうえ、修繕費。住めば、片っ端から痛みが見つかる。『マネーピット』という映画があるが、まさに安物買いの銭失い。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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