「努力は報われる」という教育が日本をダメにする。

2010.10.24

仕事術

「努力は報われる」という教育が日本をダメにする。

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

うつ病や自殺未遂のカウンセリングを始めて15年。うつ状態の人も、うつ状態の部下がいる上司の方にも、そして家族の方々にも考えて頂きたい「努力」というイメージの功罪について。

「努力が報われる」というフレーズは、いろいろなところで、いろいろな人達が話している一般的な言葉です。

義務教育でも、高校受験、大学受験、部活やサークル等々ひいては、テレアポや飛び込み営業などがメインになっている会社でも、努力は報われると言われることがあります。

◆ 言葉の意味を振り返って

さて、では質問です。

努力している人が好きですか?

努力しているだけで結果が出ていない人が好きですか?

努力しているように見えて、結果が出ていない人が、自分より給料が高くても我慢して笑顔でいられますか?

「努力が報われる」という言葉の魔力はとても重要です。

カウンセラーの中にも「言霊」といったフレーズと一緒に使っている人達もいます。私は「言霊」は信じていませんが、言葉が持つ「イメージのチカラ」は大きいと思っています。

では、人生の中で「努力が報われたこと」はどれだけあるのでしょうか?

社会人は、努力する途中の人と、自分に役立つ成果を出す人のどちらを評価するのでしょうか?

◆ 実生活から考える「努力」

うつ状態にある方々へのカウンセリングを通して感じること。

それは「努力が正当に評価されていないことへの不満」を強く抱えているということです。

そう、努力という主観的なものを、他人に評価されたい(主観的な)欲求によって判断しようとしていため、時間をかけ続けても、結果的には「誰にも理解してもらえない」という思いにしかならないわけです。

この思いの背景にあるものの一つが「努力は報われるべきもの」という主観なのです。

◆ 「努力は報われない」でも「報われた時には努力をしている」

努力が全て報われるわけではないことは、誰しも知っていることです。冷静になって、客観的に考えれば、分かっているです。

そこでカウンセリングの時にお伝えしている大切なフレーズ。

人が評価される時、幸せを感じる時、それはその直前まで有意識・無意識関係なく「努力をしている」という事実がある。

評価できる「努力」をしてきたのかは、結果が決めるものです。

なので、日ごろの自分自身の行動を考える時に気を付けておきたいこと。

それは「成功」や「達成」に一番必要なものは「努力」ではなく、成功に至るプロセスや達成に至るプロセス。

そして、成功や達成ができた人は結果として「努力」を怠らなかったという事実なのです。

「努力をする」=「報われる」ではなく、「報われた人」=「努力をしてきた人」ということをもっと強く考える必要があるかもしれません。

次のページ「努力をする」=「報われる」

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荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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