ほぼ100%のリーダーの皆様が「チームビルディングの取組みは、組織を活性化し業績向上に繋がる」との回答。 本編は「日本企業の80%以上の組織が崩壊?(2)」として書きました。私がここで一貫して追求しているテーマはBE、あり方、右脳的、感情、体感、といった理論武装の鎧を脱いで、素直に感じることの重要性です。
私自身もそうであったように、自分の中に理屈、理論のガチガチのフィルターを創り、知らず知らずに先入観や固定観念で社会や人を見るようになっていました。
私達は小さな窓から外界を見ているのではないでしょうか。本来、多様でポジティブな現実であったり、他者の強みや良い点を素直に取れなくなっているのではないでしょうか。
何年も一緒に同じ部署で机を並べているのに、互いの知っていることと言えば、表面的なことばかり。人と人が真に繋がることで生まれるシナジーは、表面的な関係のままで、どんなに議論を重ねたところで生まれることはないのです。
組織は、人を成長させる揺り篭です。しかし、揺り篭自体が人の成長にしっかりとした影響を与えるためには揺り篭そのものも成長を伴わなければなりません。
では、篭(組織)自体の成長とはどのようなものでしょうか?
私達が着目し、組織変革に適用し、極めて大きな成果を挙げている組織成長モデルがあります。それは、チームビルディングモデル:「タックマンモデル」です。
タックマンモデルとは、以下に通り「フォーミング」「ストーミング」「ノーミング」「トランスフォーミング」といった4つの段階を経て、組織(チーム)は成長するということをモデル化したものです。
はっきりと私達が確信したことは、組織が組織を構成するメンバーの人数分以上のパワーを生み出すためには、法則性と要件が明確にあると言うことです。
そしてそれは、左脳的に頭で理解すだけでは不十分であり、右脳的な体感と「腑に落ちる」といった気付きが伴って初めて実現されるのです。
真に人が本気になる(コミットメントが生まれる)ということです。
・・・・・・・【タックマンモデルの概要】・・・・・・・・
□第1段階:フォーミング(形成期)
初対面の人たちが一つの大きな丸テーブルに座っている。何となくチームであることは分かっているが、共通目的もなく、互いのことも良く分からない。徐々に差しさわりのないこと(建前論)を話し始める。誰もリーダーになりたがらず、責任の所在も曖昧。誰も自発的に行動しようとはしない。組織シナジーは生まれない。
□第2段階:ストーミング(混乱期)
組織課題が明示される。チームの個々のメンバーに緊張感が生まれる。各メンバーは自己の面目と存在価値を示そうと意見を出す。自己主張のぶつかり合いによる混乱が発生する。一定期間の衝突の過程でメンバー相互の特性を互いに学習する。いずれ混乱状態は収束に向かうが方向性は2つのパターンを伴う。一つは混乱状態の長期化に伴い疲弊し諦めによって収束する場合。もう一つは、メンバーの強み弱みについて互いが認識し、チーム課題に合ったメンバーの活用形態がルール化される場合。組織シナジーは生まれない。
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日本企業の80%以上の組織が崩壊?
2007.10.29
2007.09.26
2007.09.10
2007.08.23
2007.08.21
株式会社アクションラーニングソリューションズ 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表取締役 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
