改正労働基準法は全ての企業に就業規則改定を強いる

2010.03.19

組織・人材

改正労働基準法は全ての企業に就業規則改定を強いる

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

残業代の割増率アップが注目されている改正労働基準法ですが、実際には、有給休暇の時間単位取得の導入の方が人事労務管理に対する負荷が高いのです。

今年4月より施行される改正労働基準法ですが、この中で、時間単位での有給休暇取得というものがあります。年間5日分(標準で40時間分)の有給休暇を1年間1時間単位で取得することができるとされています。

有給休暇の時間単位取得については、人事管理の観点からみると業務が煩雑になる上に、1時間という中途半端な時間管理が有給休暇としてどれだけ有効に働くのか甚だ疑問ではあるのですが、本制度は公務員の方々にとってはとても自然な制度であり、有休取得率においても公務員の場合は100%近い数字になっているというデータもありましたので、企業全体が慣れてくれば、一定の成果を見せるのかもしれません。

さて、先に書きました「時間単位での有給休暇取得」については、厚生労働省のWEBサイトにある通り、労使協定によって定められるものとされていますが、それが労使協定によって定められることを、就業規則に記載しなければならないとされています。

よって、労使協定により、時間単位での有給休暇を認めないと定めていない場合には、セットで就業規則の改定が求められるということになります(勤務及び賃金に関する取り決めは就業規則に記載しておかなければならないため)。

また、超過勤務手当は企業規模によって対応が分かれてきますが、この有給休暇については、すべての企業が対象となっていますので、注意が必要です。

詳しくは、以下のリンク先にある「改正労働基準法のあらまし」をご確認いただきまして、契約されている社会保険労務士の方々に照会された方がよろしいかと思います。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/dl/tp1216-1l.pdf

但し、本取り組みをそのまま導入した場合の管理部門の業務は過剰になると思われますので、社員数が50名以上であれば、労務管理システムの導入も検討されてよいのではないかと思います。

時間単位での有給休暇の取得が計画付与の対象外となっていることは明記されていますが、フレックスタイム制やみなし労働時間制を採用している労働形態にどこまでフィットするのかは、思考錯誤が必要になると考えられます。

改正労働基準法対応のシステムを探している場合には、いくつかご紹介できるのですが、本コラムでは宣伝ができないので、まずは就業規則の改定が必要になっている現状をご理解頂ければと思います。

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荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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