転職希望者と採用希望企業の需給ギャップについて考える

2009.09.24

仕事術

転職希望者と採用希望企業の需給ギャップについて考える

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

例年通り、秋の転職シーズンが始まって「冬のボーナスを貰って転職しよう」キャンペーンが展開されるようですが、転職希望者と採用希望企業の認識のズレについて考えてみたいと思います。

9月16日にOECDが、日本の若年層(15歳~24歳)の失業率が9.9%であるという発表をしました。日本国内で発表されている2009年7月の失業率は5.7%であり、助成金がなければ6%を超えるという発表もあります。

◆「社内ネゴ」の重要性

現在人材紹介会社の顧問を務めている関係で、多くの求人(求人だけはかなり多く存在しています)に触れ、また登録頂く方々ともお会いさせて頂くのですが、とにかく需給ギャップが激しく、なかなか転職が実現することは難しいのではないかと危惧しています。

実際、35歳以上の転職活動(職業斡旋)においては、応募の前に「社内ネゴ」がどれだけできるのかが重要な時代に入ってきていると考えています。

「社内ネゴ」ができるのは、人材紹介会社というよりは、基本的には転職希望先に在籍する知人・友人というケースのが多く、私自身、各社現場責任者の方々(多くは旧知の方々ですが…)から希望を伺い調整して、その希望に合った方を人事部門に推薦するという動きに変わってきています。

間違っても、企業の現場から「難易度の高い公的資格」以外の何らかの資格を新しく取ったからといって、転職に有利になるといったお話しは一切聞いたことがありません。

◆ 転職活動の変化

2008年秋以降、企業への直接応募が増えたことにより、企業側の採用基準が高止まり、人材紹介会社を利用しなくても採用ができると考えるようになってきました。
このことによって、転職の「技」を持たない転職活動初心者の方は書類の応募段階での門前払いが増えているという状況が気になります。

同じ理由で、人材紹介会社は高止まった採用基準に対応するために「転職の可能性が高い人材」のサポートへと絞り込んでいますから、転職活動初心者の方は、あまり役に立たないWEBの無料転職情報や、サンプル集程度の書籍に頼って、自分自身の転職活動を上手にコントロールできないままに転職活動を続けなければならなくなります。

結果として、企業は簡単に採用を見送り、人材紹介会社はよほどの人材でなければ会わないという環境ができています。そして、会社の手足となる人材だけが、流動化し雇用形態も柔軟になっていくことになります。

◆ 人材ビジネスの変化

2009年は人材紹介会社の事業縮小が急速に進んでいる1年です。
実際、中堅の人材紹介会社は撤退や事業縮小を行っています。そして採用希望企業は人材が集まらないために人材紹介会社の絞込みを始めている状況です。
もちろん紹介手数料の減額等様々な交渉が行われています。

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荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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