対策の肝は「新型」と「季節性」の混合発生への対応

2009.08.08

組織・人材

対策の肝は「新型」と「季節性」の混合発生への対応

荒川 大
株式会社ENNA 代表取締役

7月下旬にWHO、米国CDC及び厚生労働省が全数検査を中止しましたが、感染は拡大の一途をたどっています。秋以降に企業で実施すべき対策の前に注意すべきリスクについて書いてみます。

東京都内の多くのオフィスで集団感染が発見されていますが、なかなか新聞やニュースには出てきていないようです。知人の勤務先では、館内放送で注意が促され、IT系の会社でもチーム毎に自宅待機が命じられるなど、一般的には平穏なイメージでも現場ではいろいろと対応に迫られています。

また、現在の日本国内での企業対策状況を考えると、リスク想定が定まっていない豚に起因する新型インフルエンザに対して、どのレベルでの対策を講じるべきかということが重要な課題となってきています。

新型インフルエンザ対策の企業内での対策や支援をしていると、決まって「豚の新型インフルエンザはどれだけ危険なのですか?」と聞かれます。

ですので、まずは頭の中を整理して頂くことにするのです。

「危機に感じているものは、事業継続か? 病気そのものか?」

もし病気そのものの危険性を知りたければ、感染症研究所や感染症学会の発表が全てです。「簡単に言えば、新型は、感染する年代や、死亡理由が季節性と異なり、感染力は強い。」ですが、本当の危険性を知りたいのであれば、もっと広く捉える必要があります。

「本当の危機は、新型インフルエンザの集団感染と季節性インフルエンザの蔓延が同時に起こること」

「秋以降の新型インフルエンザの蔓延に注意が必要です。」とはいろいろなところで発表されていますし、当社でもお話ししていますが、現在の新型インフルエンザの海外での感染状況を見る限り、日本でも今まで以上に拡大するでしょうし、また、季節性も感染を拡大していくかもしれません。

2つの感染症が流行することのリスクを考えるべきで、それぞれは人体に影響が弱くても、事業継続という観点からは、十分に考慮すべきリスクとなります。
ただ、残念なことに「リスク想定」のお話しは、その記載事項から受ける個別のイメージに左右されることが多く、なかなかWEB上でお伝えすることは難しいと考えています。

単純には、感染力の強い病気が蔓延するだろうという予測に基づき、事業運営を検討して頂ければと思います。

※無料参加の新型インフルエンザ対策フォーラムを始めました。
『新型インフルエンザ対策フォーラム』

※対策を担当されている方には、以下の点で情報収集を行ってください。
1.厚生労働省発表資料
2.労働基準法・労働安全衛生法(休業関連)
3.感染症予防法・予防接種法(新型インフルエンザ対応)
4.その他、書籍等(社内対策についての情報)

※最近では、ウィルス学の専門家から新型インフルエンザの対策の基準となる「フェーズ」に対して、「毒性」による分類を行うべきという意見が出てきているようです。

しかし、新種のウィルスの毒性を遺伝子レベルで把握するのに数ヶ月はかかりますから、危機にさらされている側からするとあまり有効な判断ではないと思うのですが・・・。

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荒川 大

荒川 大

株式会社ENNA 代表取締役

企業実務(総務・人事・法務・社内システム等)におけるコンプライアンス対応について、企業実務者の観点からの業務改善、内部統制対応等の支援を行なっております。

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